Posts by Collection

awards

最優秀論文賞(計測自動制御学会 システム・情報部門 社会システム部会)

Published:

本研究では,複数の統計データを用いて合成した世帯構成に位置情報を付加する手法を提案する.より具体的な社会シミュレーションを行うためには,現実のデータを用いることが望まれるが,現実のデータは個人情報であるため安易に用いることはできない.これまでの世帯合成手法の研究において,世帯構成員が保持する属性は,年齢,性別,所属する家族類型,世帯の役割,親族関係の 5 つであった.様々なモデルにおいて合成した世帯構成を活用するためには,他の属性を付加しなければならない.本研究では,合成された世帯の属性に位置情報を付加するために,3 つの手法を提案する.町丁目の属性を付加する際の誤差は多いものの,合成した世帯構成に建築物が存在する位置情報の属性を付加した結果を示す.

論文賞(計測自動制御学会)

Published:

n this paper, we propose a method to project households of synthetic population using fundamental geospatial data for real-world social simulations. That is, we assign each generated household on a building in a geographical map. When we try to conduct a real-scale social simulation, we need attributes of agents and their locations on a geographical map. We have already proposed a synthetic population method that generates attributes of agents or citizens from the statistics of the real world. To determine the locations of agents, we propose, in this paper, a threefold method to project generated households on buildings in a geographical map using the fundamental geospatial data. We apply the proposed method to project households generated from the statistics of Takatsuki City, Osaka, Japan and project them on buildings in the map. In order to cope with a problem of random assignment of households on buildings, we propose a modified method to consider types and area of buildings. Projection results show that households are assigned more reasonably to isolated houses and apartments.

SSI 優秀発表賞(計測自動制御学会 システム・情報部門)

Published:

本研究では親の生年別,出生時の親の年齢別,出生数の統計表である出生コーホートを用いた人口個票合成手法を提案する.従来手法では親子の年齢差の統計表として,ある年に出生した 0 歳の子とその親の年齢別に集計された統計表から年齢差を計算し,全ての親子に対して適用していた.そのため,現実社会と異なる傾向をもつ人口個票が合成される恐れがあった.本研究では,出生コーホートを用いることで親の出生年ごとの出生の傾向を反映した人口個票を合成する手法を提案する.

grants

リアルスケール社会シミュレーションのための人口合成とその応用

Published:

本研究課題では,我が国の5340 万世帯,1億2711 万人の性別,年齢,家族構成,居住地を,公開されている統計をもとに合成し,交通動態や感染症の感染経路に関するシミュレーションなどの現実の社会を対象とするリアルスケール社会シミュレーションのプラットフォームとして提供する.今年度は,統計を利用して合成された日本全国の世帯を地図上にマッピングしたデータベースの公開に取り組む.各建物に割り当てられている世帯には,世帯構成員ごとの性別,年齢,就業状態,就業形態,産業分類,所得の情報が与えられている.

Download here

全国規模エージェントシミュレーションの為の街区毎の特徴を保持する個人属性の合成

Published:

本研究では,町丁・大字より細かい粒度で,住所の番地に該当する街区の特徴を反映した人工社会を合成する.そのために,1. 街区レベルの統計表と整合する日本全国の人工社会の合成と,2. 街区の境界を推定し,3. 合成した世帯を街区内の建築物へ割り当てる. 人工社会の合成では,複数の統計表から得られるマクロな情報からミクロなエージェントの属性を推定している.しかしながら,これまでの手法における居住地属性の合成では,町丁・大字レベルの統計表までしか考慮されていない.したがって,共同住宅と一軒家が混在する町丁・大字においては一軒家と思われる建築物に10世帯以上居住する人工社会が合成されていた. 令和元年度は1. 街区レベルの統計表と整合する日本全国の人工社会の合成に取り組んだ.そのために,探索手法の1つであるSimulated Annealing法を用いて,国勢調査 小地域集計に掲載されている基本単位区別の世帯数や男女別や町丁・大字別の人口分布などの統計表と人工社会から上述の統計表と同様の人工統計表を作成し,実統計表と人工統計表の統計量の差を最小化する手法を開発した.開発した手法を用いて,大阪府高槻市を対象とし,パラメータの調整を行なった.パラメータの調整後,日本全国1741市区町村において開発した手法を用いた合成を実施した. 令和2年度は2. 街区の境界を推定に取り組んだ.そのために,国土交通省 国土地理院が提供する基盤地図情報の道路淵データなどを用いて,道路で囲まれた街区の境界ポリゴンを推定した.推定した街区の境界ポリゴンと総務省統計局で閲覧した基本単位区地図を比較したところ,複数の街区を結合し,1つの境界が構成される場合や1つの街区の中に複数の基本単位区境界が含まれる場合が存在した.

Download here

老後生活に関するダイナミックマイクロシミュレーション

Published:

本研究は、超高齢社会を迎えるわが国において、ライフスタイルが多様化した人々が高齢期の生活を維持していくことができるかどうか、経済政策の面から分析・評価するものである。具体的には、将来の高齢者について、モデル世帯の年金額だけでなく、年金額の分布や家族構成を考慮した所得の分布を示すことによって、年金制度などの社会保障制度や税制の在り方を分析・評価するものである。そのため、ダイナミック・マイクロシミュレーションモデルを構築する。本研究では、①モデルを構築して「分布」の政策シミュレーションを実施し、②このモデルを多くの研究者が広く活用できるよう、国勢調査等の集計データをもとにした合成人口データの作成・公開をすることを目的としている。 本年度は、その1年目として、従前のモデルの機能の強化を図るとともに、最新のデータに基づいた遷移確率(個々人の行動を確率で表したもの)の推定や初期値人口の作成を行って、ベースライン・シミュレーションを実施することを予定しており、政府の令和元年財政検証の結果をモデルに織り込んだ。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大は、人々の雇用や所得、結婚や出産に大きな影響を与えているため、当初の予定に加えて、この影響の分析・評価やモデルの再修正の必要が生じた。そのため、心理学分野の専門家を新たに研究分担者に加えて、個々人の就労への影響を多角的に分析・評価することとした。 新型コロナウイルスの感染拡大の終息はみえておらず、今後どのような影響があり得るかについては、次年度の状況の分析・評価が不可欠であり、また、初期値データのアップデートも避けられない。そのため、次年度において、賃金・雇用への影響を正確に把握するために、ねんきんネット(行政データ)を利用した調査を実施するとともに、新たな分析結果を踏まえて、ベースライン・シミュレーションを再度実施することとしている。

Download here

社会の分析とシミュレーションのための合成人口データ提供システム

Published:

本プロジェクトでは,公開されている統計情報を用いて合成した合成人口データ提供システムを構築しています.本年度は,最新の人口合成手法を用いて日本全国の人口合成を行い,データベース化します.合成人口は,政府の政策や企業の事業が社会の個々の構成員に与える影響を分析し,シミュレートする際に必要です.例えば,感染症の影響を見る際にも,感染者数のマクロな推計と共に,個別の感染の広がりを可視化する必要性が高まっています.ポスターの各パーツを次のビデオ(https://prezi.com/v/bxkghrh4wwb_/presentation/)で紹介していますのでご覧ください(倍速で視聴可能).また,大阪大学サイバーメディアセンターの計算機活用事例として,リアルスケール社会シミュレーションのビデオ(http://www.hpc.cmc.osaka-u.ac.jp/hpsc-news/vol06/)を作成いただいています(リアルスケール社会シミュレーション 約3分です).さらに,北海道大学情報基盤センター機関紙で,インタビュー記事を掲載していただいています(https://www.hucc.hokudai.ac.jp/iic-HPC/2020_50.pdf).お時間があれば,ご覧ください. 引き続き,人口合成手法の改良と,新たな属性の合成手法の開発に取り組み, 合成人口データ X 研究者の独自データ の組合せで,実環境・実人口を対象にした研究を展開する「リアルスケール人工社会」プロジェクトを推進してまいります.

Download here

持続可能な社会の実現に向けた社会シミュレーションのための人工社会の合成

Published:

近年,分析対象の社会現象を可能な限り忠実に再現し,政策の影響や将来の多様な状況を可視化する社会シミュレーションが実施され始めている.しかし,その数は限られている.これは,モデルの粒度を現実社会に近づけるほど,年齢や性別,居住地,所得など現実同様の個人の属性を用いたシミュレーションが期待されるが,現実の個人の属性は個人情報保護やプライバシーの観点から利活用が困難である.そのため,個人の属性の設定が社会シミュレーションに取り組む研究者の大きな負担となっている. このような状況から,申請者は複数の統計表から得られるマクロな情報からミクロなエージェントの属性を合成する研究を実施している.現実の統計表をもとに生成した人工社会から,現実の統計表と同様の形式で人工統計表を作成し,現実の統計量と人工統計量との差を最小化している.この手法により年齢・性別・居住地・所得属性などをもつ日本全国1億人規模の人工社会を合成し,研究者へ提供している.しかし,従来手法では国勢調査結果の人口の90%を対象としていた.特に高齢になるほど対象人口がン減少し,100歳以上の人口ではおよそ30%しか対象とされていなかった.したがって,高齢者分析を対象とするシミュレーションを実施する場合,シミュレーション結果に留意する必要があった. そこで,本研究では,国勢調査結果に掲載されているすべての人口を合成する手法を開発した.提案手法では合成対象を増加させたうえで,従来手法と同程度の計算時間かつ統計的特徴をもつ人口を合成することに成功した. 従来手法により合成された人口は研究者向けに無償で提供を開始している.このデータを用いたシミュレーション・分析としてCOVID-19や高齢者の社会参加予測,AED利活用促進に向けた施策の検討など,様々な分野で活用されている.提案手法による日本全国の人工合成ができ次第,研究者へ提供を予定しており,シミュレーション・分析の精度向上に貢献できる.

社会政策立案に向けたマルチスケールABSS手法

Published:

探索研究において喫緊の社会的課題である新型コロナウイルス感染症問題を取り上げ、感染拡大防止モデルと経済活動モデルをマルチスケールで統合したABSSによるバランスのとれた政策立案の実現と検証を行う。 ここで開発する技術は、フィジカル空間(実社会)におけるエージェントのプロフィールの仮想データを人口統計に基づいて推定するデータ推定技術と、さまざまな政策評価や指標の妥当性評価のためのエージェントの行動モデル化技術である。これにより実スケールの社会シミュレーションが可能となり、また多様なステークホルダが含まれる社会システムの多視点行動モデルの評価が実現される。なお、ここで対象とする実社会としてはあらゆる社会システムが適用可能であり、超スマート社会を構成する様々な社会システム全般への展開を図る予定である。

Download here

実規模社会シミュレーションのためのエージェント生成手法の開発

Published:

これまで年齢・性別・居住地・所得属性などをもつ日本全国1億人規模のエージェントの生成に取り組んできた.しかし,エージェントがもつ属性は少なく,シミュレーションするためには新たな属性の生成が必要になることが少なくない.新たな属性を生成する際に,ある属性を生成するためにはどのデータや手法を使用すべきか,また,複数の属性を生成する際にはどの順に属性を生成すべきか明らかになっていない. そこで,本研究では,公的統計を機械判読可能かつ統一的に扱うことができるe-Stat APIを用いて,属性の生成に使用する統計データと手法,及び,属性の生成順を決定する手法を開発する.

Download here

人間中心の社会共創デザインを可能とするデジタル社会実験基盤技術の開発

Published:

社会・都市課題に対する政策の効果を事前に評価するため、政府や自治体では多大なコストと長い期間をかけてリアルな社会実験を実施しています。しかし、政策評価の精度が低いために事業投資へのリスクが高く、また短期的視点の評価しかできないという課題がありました。さらに政策立案プロセスに関係するステークホルダーを積極的に関与させる技術が不十分であることから、納得感のある政策立案も困難でした。そのため、ある自治体で成功した施策を他の自治体に適用したい場合に、地域ごとの特性に対応した最適な政策に調整・設計することも容易ではありませんでした。これは、工学的な設計分野で進展しているデジタルエンジニアリングが、社会デザインでは未確立であることによります。 本研究開発課題では、リアルスケールの社会と住民のモデルを用いたデジタル社会実験基盤技術(SPD:Societal Prototyping Design)を開発し、産学官民が提案する政策案に対して、中長期的かつ多様な視点での可視化に基づいた高精度な事前評価を可能とすることを目指します。これにより、無関心層を含む多様な当事者が社会デザインに自分ごととして関われる、人間中心の社会共創デザイン手法を確立します。 探索研究では、AI技術を用いて模擬的な世帯構成員を日本全国に配置した合成人口データを作成し、エージェントベース社会シミュレーション(Agent-Based Social Simulation:ABSS)注)手法によってCOVID-19流行の抑制を目標としたさまざまな国家政策の評価・分析を行いました。この結果は実際の政策・施策で活用され、デジタル社会実験とその主要技術の一部の有効性が立証されました。 本格研究では、全国116の市町村の首長が参加するSmart Wellness City首長研究会(SWC:健幸都市)と連携して、政策決定のためのSPD基盤のプロトタイプ構築に取り組み、都市政策や街づくりを対象とし具体的な社会課題の解決を目標とします。技術的には、ABSS手法を拡張してステークホルダーとの共創のプロセスを取り込んだSPD基盤技術の開発、および同基盤を用いたデジタル社会実験の有効性検証を行います。この手法の有効性が立証されれば、自治体だけでなく産業界を含めた施策における精度や投資効率が飛躍的に向上します。また、ある自治体で成功した政策例を地理的・経済的な条件や制約の異なる他の自治体にも迅速・安価に横展開することも容易になります。その結果大きな経済効果を生み出し、人間中心の未来社会の実現に貢献することが期待されます。 注) エージェントベース社会シミュレーション:社会を構成する個人やグループをエージェントという自律した単位としてモデル化して動作させることで、その行動と相互作用がシミュレーションデータに与える影響を評価し、社会現象の理解や予測を行うこと。

Download here

publications

Large Scale Social Simulation with more Than a Hundred Million Agents

Published in 2013 6th International Conference on Emerging Trends in Engineering and Technology, 2013

In this study, we propose a coding method for enabling a huge number of agents in a social simulation such as minority game. The minority game is a game when participants (or agents) win when they select a group with a smaller number of participants. Using our coding method, we successfully implements the minority game with more than a hundred million agents. From our simulation results, we observed a cycle that varies according to the size of memory of each agent that can not be observed with a smaller number of agents. We show some simulation results showing those cycles.

Recommended citation: Tadahiko Murata, Takuya Harada: Large Scale Social Simulation with more Than a Hundred Million Agents, 2013 6th International Conference on Emerging Trends in Engineering and Technology, pp. 159-163 (2013)

Download here

Modified SA-based household reconstruction from statistics for agent-based social simulations

Published in 2016 IEEE International Conference on Systems, Man, and Cybernetics (SMC), 2016

In this paper, we modify a household reconstruction method using simulated annealing (SA) for micro-simulations (MS) or agent-based simulations (ABS). MS and ABS are recently employed for social simulations. For enabling MS or ABS, each household composition such as ages, occupations, or other properties of each member of a household should be prepared before simulations. However real household compositions are not available to researchers due to privacy or security reasons. Therefore, we need to reconstruct household compositions from available statistics for MS or ABS. However, it should be noted that the reconstructed population is just an artificial population that is suitable to the employed statistics. That means, the generated population cannot always be a real population that gives the statistics. We modify the SA-based household reconstruction method in three points: a generation procedure of initial solution, a transition procedure in SA, and an evaluation procedure using more statistics. Through simulation results, we show how errors between the artificial population and real statistics are reduced by the proposed modifications.

Recommended citation: Tadahiko Murata, Takuya Harada, Daiki Masui: Modified SA-based household reconstruction from statistics for agent-based social simulations, 2016 IEEE International Conference on Systems, Man, and Cybernetics (SMC), pp. 3600-3605 (2016)

Download here

Reproducible large-scale social simulations on various computing environment

Published in 2017 Joint 17th World Congress of International Fuzzy Systems Association and 9th International Conference on Soft Computing and Intelligent Systems (IFSA-SCIS), 2017

In this paper, we propose parallel computing techniques for reproducible large-scale social simulations on various computing environments including CPU (Central Processing Unit) or GPU (Graphic Processing Unit). When we use computing resources for large-scale social simulations, the reproducibility of a simulation should be considered. “Reproducibility” means the same trial of a simulation can be repeated. If the same computing resources are available to repeat the trial, it is easy to reproduce the same simulation results. When not all the same computing resources are available, however, it becomes difficult to obtain the same trial since random number generators may become different from the original computation resources. In this study, we employ multi-thread computing on CPU or GPU. We propose two models to run reproducible social simulations on CPU or GPU. One is to parallelize trials (Trial Parallelization). The other is to parallelize agents of a single simulation (Agent Parallelization). These models can be ensured reproducibility even in different computing resources. Our experimental results show that the same computing processes are obtained on CPU or GPU. When we parallelize large-scale social simulation on CPU or GPU, we can accelerate the simulation as a secondary effect.

Recommended citation: Takuya Harada, Tadahiko Muarata: Reproducible large-scale social simulations on various computing environment, 2017 Joint 17th World Congress of International Fuzzy Systems Association and 9th International Conference on Soft Computing and Intelligent Systems (IFSA-SCIS), pp. 1-5 (2017)

Download here

Projecting Synthetic Households on Buildings using Fundamental Geospatial Data

Published in Social Simulation Conference 2017, 2017

In this paper, we propose a method to project households of synthetic population using fundamental geospatial data for real-world social simulation. That is, we assign each generated household on a building in a geographical map. A synthetic population is a population that is generated from the statistics of the real world. The synthetic reconstruction method has been proposed to generate a synthetic population based on the statistics. We propose a threefold method to project generated households on buildings in a geographical map using the fundamental geospatial data. We apply the proposed method to project households generated from the statistics of Takatsuki City, Osaka and project them on buildings in the map. In order to cope with a problem of random assignment of households on buildings, we modify our proposed method to consider types and area of buildings. Projection results show that households are assigned more reasonable to isolated houses and apartments.

Recommended citation: Takuya HARADA, Tadahiko MURATA: Projecting Synthetic Households on Buildings using Fundamental Geospatial Data, Social Simulation Conference 2017, pp. 1-12 (2017)

Income allocation to each worker in synthetic populations using basic survey on wage structure

Published in 2017 IEEE Symposium Series on Computational Intelligence (SSCI), 2017

In this paper, we propose a simulated-annealing based method to allocate an income attribute to each worker in synthetic populations. An income attribute is one of important attributes when microsimulations or agent-based simulations are conducted for making or examining some policy of government, enterprises or firms. We add an income attribute to workers in individual households using Basic Survey on Wage Structure in Japan. In order to add that attribute, we first prepare the synthetic populations of households with members where their sex, age, family type, role and kinship that are already determined by our previously proposed synthetic population generation method (SPGM). Then we add a working status (working or not working) and an industry type if the working status of a household member is working according to three statistics that show the relation between sex, family type, and age in a prefecture or a city using a simulated annealing based SPGM. After determining the working status and their industry, we add average monthly income to each worker in the synthesized population. To see the validity of allocated monthly income, we compare the average income of each industry in the synthesized population with the statistics of the average income of each industry that is not used in the synthesizing procedure.

Recommended citation: Tadahiko Murata, Sho Sugiura, Takuya Harada: Income allocation to each worker in synthetic populations using basic survey on wage structure, 2017 IEEE Symposium Series on Computational Intelligence (SSCI), pp. 1-6 (2017)

Download here

Nation-wide synthetic reconstruction method

Published in 2017 IEEE Symposium Series on Computational Intelligence (SSCI), 2017

In this paper, we improve a synthetic reconstruction (SR) method without samples to synthesize population of a whole nation by modifying a generation method of the initial population. We modify our Simulated Annealing-based household reconstruction method in three points to reconstruct populations of all prefectures in Japan. We consider more members in each household, the number of males and females in households of “couple, children and a grandparent,” and parents of husband and wife in “couples and parents (or a parent)”. From the reconstruction results, we can see that parents of both husband and wife should be considered. We can also see that considering the statistics on “unmarried male or female” or the statistics on the number of children in “couple, children and grandparents” is useful in determining the number of male and female in “couple, children and a grandparent.”.

Recommended citation: Tadahiko Murata, Takuya Harada: Nation-wide synthetic reconstruction method, 2017 IEEE Symposium Series on Computational Intelligence (SSCI), pp. 1-6 (2017)

Download here

Projecting Households of Synthetic Population on Buildings Using Fundamental Geospatial Data

Published in SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration, 2017

In this paper, we propose a method to project households of synthetic population using fundamental geospatial data for real-world social simulations. That is, we assign each generated household on a building in a geographical map. When we try to conduct a real-scale social simulation, we need attributes of agents and their locations on a geographical map. We have already proposed a synthetic population method that generates attributes of agents or citizens from the statistics of the real world. To determine the locations of agents, we propose, in this paper, a threefold method to project generated households on buildings in a geographical map using the fundamental geospatial data. We apply the proposed method to project households generated from the statistics of Takatsuki City, Osaka, Japan and project them on buildings in the map. In order to cope with a problem of random assignment of households on buildings, we propose a modified method to consider types and area of buildings. Projection results show that households are assigned more reasonably to isolated houses and apartments.

Recommended citation: Takuya HARADA, Tadahiko MURATA: Projecting Households of Synthetic Population on Buildings Using Fundamental Geospatial Data, SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration, Vol. 10, No. 6, pp. 505-512 (2017)

Download here

Comparing Transition Procedures in Modified Simulated-Annealing-Based Synthetic Reconstruction Method Without Samples

Published in SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration, 2017

In this paper, we modify a synthetic reconstruction (SR) method without samples. The synthetic reconstruction method is a method to generate attributes of population such as age, sex and kinship within a family according to available statistics. Although the original SR method employs some individual samples that are collected to make a statistics, it is criticized that generated attributes are only within the samples used in the reconstruction process. In this paper, we employ a simulated annealing-based SR method without samples. We compare two types of generation methods of a candidate solution in a search of simulated annealing: changing age of an agent (age-change) or swapping ages of two agents (age-swap). Results of synthetic reconstruction show that age-change is better when we limit the number of search. On the other hand, age-swap is better when we have enough number of search for reconstructing a population.

Recommended citation: Tadahiko MURATA, Takuya HARADA, Daiki MASUI: Comparing Transition Procedures in Modified Simulated-Annealing-Based Synthetic Reconstruction Method Without Samples, SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration, Vol. 10, No. 6, pp. 513-519 (2017)

Download here

社会シミュレーションのための異種並列計算環境における再現性の確保

Published in システム制御情報学会論文誌, 2018

本論文では乱数を使用した社会シミュレーションのために異なる計算環境において同一のシミュレーション結果が得られる枠組みを提案する.社会シミュレーションでは,シミュレーション結果の平均的状態を観察するとともに,特異な試行を抽出し分析するために,様々なパラメータの変更が行われる.特異な試行を探すために,大規模化や複数回シミュレーションがされている.そのため,高速化が必要である.しかし,高速化効果が大きい技法の一つである並列化を行うと,並列数により使用される乱数列が異なるため,シミュレーション結果が変化する.特異な現象を再現し,詳細の分析をするためには,シミュレーションの再現性を確保しなければならない.本論文では,社会シミュレーションのモデルのなかでも,ノードをまたいでt-1期以前の状態を共有でき,エージェントがt-1期以前の情報をもとに独立してt期の意思決定が可能なモデルで,CPU 及びGPU の複数の計算機環境を用いた場合においても同一の実験結果を得るための枠組みを提案する.実験の結果,本論文が実験を行った全ての計算機環境において同一の結果を得た.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 社会シミュレーションのための異種並列計算環境における再現性の確保, システム制御情報学会論文誌, Vol. 31, No. 2, pp. 37-48 (2018)

Download here

並列計算を用いたSA法による都道府県レベルの大規模世帯の復元

Published in 計測自動制御学会論文集, 2018

In this paper, we employ parallel computing techniques to reconstruct large-scale household compositions for micro-simulations (MS) or agent-based simulations (ABS). MS and ABS are recently employed for social simulations. For enabling MS or ABS, each household composition such as ages, occupations, or other properties of each member of a household should be prepared before simulations. However real household compositions are not available to researchers due to privacy or security reasons. Therefore reconstruction methods from statistics are developed to generate artificial populations for MS or ABS. In this paper, we propose a method to reconstruct a prefecture-level large-scale household compositions based on statistics using parallel computing techniques. In order to generate artificial populations as soon as possible, parallel computing techniques are essential in reconstruction methods. In this paper, we show a challenge in an application of parallel computing to a previously proposed reconstruction method, and show the effectiveness of the proposed method.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 並列計算を用いたSA法による都道府県レベルの大規模世帯の復元, 計測自動制御学会論文集, Vol. 54, No. 4, pp. 421-429 (2018)

Download here

家族類型と世帯内の役割を考慮したSA法による大規模世帯の復元

Published in 計測自動制御学会論文集, 2018

In this paper, we modify a simulated annealing-based (SA-based) household synthesizing method in order to synthesize a population in the same scale of the target area. Micro-simulations (MS) and agent-based simulations (ABS) are recently employed for social simulations. For enabling MS or ABS, each household composition such as ages, occupations, or other properties of each member of a household should be prepared before simulations. However real household compositions are not available to researchers due to privacy or security reasons. Therefore, we need to synthesize household compositions from available statistics for MS or ABS. However, it should be noted that the synthesized population is just an artificial population that is suitable to the employed statistics. In this paper, we modify an SA-based household synthesizing method based on statistics. We propose a household generation method, new 21 statistics, and an age exchange method for members in households. In our previous research, we employed nine statistics to synthesize populations. In this paper, we synthesize an artificial population from 21 statistics, and we show how errors between the artificial population and real statistics are reduced by the proposed algorithm.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦, 枡井 大貴: 家族類型と世帯内の役割を考慮したSA法による大規模世帯の復元, 計測自動制御学会論文集, Vol. 54, No. 9, pp. 705-717 (2018)

Download here

Synthetic Method for Population of A Prefecture Using Statistics of Local Governments

Published in 2018 IEEE International Conference on Systems, Man, and Cybernetics (SMC), 2018

In this paper, we employ statistics of local governments in synthesizing individual households of a prefecture in order to reduce the error between synthesized statistics and real statistics. In our previous method, we employed estimated statistics of local governments with population less than 200,000 people and separately synthesize populations of local governments in a prefecture. This causes a lot of differences between the synthesized population and the real statistics. In order to reduce the errors with prefectural statistics, we simultaneously employ the statistics of smaller local governments in synthesizing population of a prefecture. Our experimental results show that the proposed method can reduce 42% to 84% errors against the previous method.

Recommended citation: Tadahiko Murata, Takuya Harada: Synthetic Method for Population of A Prefecture Using Statistics of Local Governments, 2018 IEEE International Conference on Systems, Man, and Cybernetics (SMC), pp. 1175-1180 (2018)

Download here

賃金構造基本統計調査に基づく合成世帯集団の労働者への所得の割当て

Published in システム制御情報学会論文誌, 2019

本論文では,合成人口の構成員に所得を割り当てる手法を提案する.合成人口とは,家族の構成員の性別や年齢の属性を,実統計に基づいて合成した個票データである.提案手法では,Simulated-Annealing(SA)法を用いて,合成人口の各構成員に就業属性(就業状態,就業形態,産業分類,企業規模)を追加し,労働者に所得を割り当てる.就業属性や所得の割当てには国勢調査の3 種類の統計表と標本調査を用いるが,各統計表で家族類型の集計方法が異なるため,家族類型ごとの労働者数の調整方法を提案する.調整後の統計表に基づいて,合成人口の初期の就業属性を割り当て,SA法を用いて統計との誤差を最小化する.最後に,各個票の性別・年齢・就業形態・産業分類・企業規模に応じて所得を割り当てる.合成人口から全産業の平均所得を求めたところ,統計上の所得に対して,?0.8%から 10.3%の誤差で所得を割り当てることができた.

Recommended citation: 杉浦 翔, 村田 忠彦, 原田 拓弥: 賃金構造基本統計調査に基づく合成世帯集団の労働者への所得の割当て, システム制御情報学会論文誌, Vol. 32, No. 2, pp. 70-79 (2019)

Download here

Synthetic and Distribution Method of Japanese Synthesized Population for Real-Scale Social Simulations

Published in The 33rd Annual Conference of the Japanese Society for Artificial Intelligence, 2019

In this paper, we describe how synthesized populations are essential in real-scale social simulations (RSSS), and the current situation of the population synthesis for whole populations in Japan. RSSS is simulations using the real number of populations or households in social simulations. This paper describes how we have completed to synthesize multiple sets of populations based on the statistics of each local government in Japanese national census in 2000, 2005, 2010 and 2015. We have started to distribute those multiple sets of the synthesized populations for researchers of RSSSs in Japan. In distributing the synthesized populations, we should protect personal or private information in the synthesized populations. We show some scheme how to protect them using a cloud service or secure computations.

Recommended citation: Tadahiko MURATA, Takuya HARADA: Synthetic and Distribution Method of Japanese Synthesized Population for Real-Scale Social Simulations, The 33rd Annual Conference of the Japanese Society for Artificial Intelligence, Vol. 33, pp. 1-3 (2019)

Download here

Published in , 2019

Recommended citation: : , , pp. 1-5 (2019)

Download here

Distribution System for Japanese Synthetic Population Data with Protection Level

Published in 2020 International Conference on Machine Learning and Cybernetics (ICMLC), 2020

In this paper, we introduce a distribution system of synthesized data of Japanese population using Interdisciplinary Large-scale Information Infra-structures in Japan. Synthetic population is synthesized based on the statistics of the census that are conducted by the government and publicly released. Therefore, the synthesized data have no privacy data. However, it is easy to estimate the compositions of households, working status in a certain area from the synthetic population. Therefore, we currently distribute the synthesized data only for public or academic purposes. For academic purposes, it is important to encourage scholars or researchers to use a large-scale data of households, we define protection levels for the attributes in the synthetic populations. According to the protection levels, we distribute the data with proper attributes to those who try to use them. We encourage researchers to use the synthetic populations to be familiar to large-scale data processing.

Recommended citation: Tadahiko Murata, Susumu Date, Yusuke Goto, Toshihiro Hanawa, Takuya Harada, Manabu Ichikawa, Hao Lee, Masaharu Munetomo, Akiyoshi Sugiki: Distribution System for Japanese Synthetic Population Data with Protection Level, 2020 International Conference on Machine Learning and Cybernetics (ICMLC), p. (2020)

Download here

Impact of Reabsorption of Spilled Knowledge on Patent Value

Published in 2020 IEEE International Conference on Industrial Engineering and Engineering Management (IEEM), 2020

Innovation is often achieved by recombining existing knowledge. Thus, effective utilization of external knowledge is key for firms creating innovation. The concept of reabsorption, where an originating firm reabsorbs its spilled knowledge, including the advancements made by recipient firms, has attracted attention. Existing studies have not clarified the impact of reabsorption on patent value and have not confirmed whether an originating firm reabsorbs knowledge in the same or different technological fields. Therefore, this study attempts to examine the impact of reabsorption of knowledge on patent value considering technological fields using patent data. Reabsorption of spilled knowledge was tracked using patent citation data, and patent value was evaluated by the number of citations. By conducting negative binomial regression, we concluded that the reabsorption of spilled knowledge has a positive impact on patent value. Furthermore, the impact is greater when a firm reabsorbs spilled knowledge in different technological fields. Our results suggest that a firm has the ability to effectively create innovation by reabsorbing spilled knowledge.

Recommended citation: T. Miyazaki, R. Takemura, T. Harada, N. Ouchi: Impact of Reabsorption of Spilled Knowledge on Patent Value, 2020 IEEE International Conference on Industrial Engineering and Engineering Management (IEEM), p. (2020)

Download here

Social Awareness from Analysis of Available Time for Automated External Defibrillators in a City

Published in 2021 5th IEEE International Conference on Cybernetics (CYBCONF), 2021

In this paper, we conduct an investigation of available time for automated external defibrillators (AED) in a Japanese city. In Japan, there are about 600,000 AEDs available in cities or towns, but only 4.9% of AEDs are used by bystanders when citizens suffer a sudden cardiac arrest. One reason of such low usage rate comes from their available time. Since many AEDs are installed by business owners, they are not available when their business is closed. We investigate the available time of AEDs in a Japanese city, Takatsuki, Osaka Japan. The number of AEDs that are available 24 hours can be increased by installing new AEDs in 24-hour convenience stores and a koban that is a small police station with policemen.

Recommended citation: Tadahiko Murata, Atsuki Fukushima, Takuya Harada, Mie Sasaki: Social Awareness from Analysis of Available Time for Automated External Defibrillators in a City, 2021 5th IEEE International Conference on Cybernetics (CYBCONF), p. (2021)

Download here

市区町村の統計表を考慮した都道府県単位の個票データの合成

Published in 計測自動制御学会論文集, 2022

In this paper, we employ statistics of local governments (city, town, or village) in synthesizing individual households of a prefecture to reduce the error between synthesized statistics and actual statistics. Our previous method used estimated statistics of local governments with fewer than 200,000 people since those smaller local governments do not release their detailed statistics. To reduce the errors with prefectural statistics, we simultaneously employ statistics of smaller local governments in synthesizing population in a prefecture. Our experimental results show that we can make a 1/7 to 1/140 reduction in the error between synthesized statistics and actual statistics compared to the previous method.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 市区町村の統計表を考慮した都道府県単位の個票データの合成, 計測自動制御学会論文集, Vol. 58, No. 6, pp. 281-289 (2022)

Download here

仮想都市の統計情報による合成人口データの評価

Published in 計測自動制御学会論文集, 2022

In this paper, we propose an evaluation method of synthetic population. We calculate the difference between actual statistics and synthetic statistics summarized from synthetic populations in our previous method. If we can use actual individual data, we compare its and synthetic population. However, we can not use it. This paper proposes an evaluation method that calculates the difference between the synthetic population and the virtual population generated from actual statistics.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦, 高橋 真吾: 仮想都市の統計情報による合成人口データの評価, 計測自動制御学会論文集, Vol. 58, No. 7, pp. 345-353 (2022)

Download here

Workplace Assignment to Workers in Synthetic Populations in Japan

Published in IEEE Transactions on Computational Social Systems, 2023

In this article, we assign workplace attributes to each worker in each household in a synthetic population using multiple censuses conducted in Japan. The synthetic population is a set of artificial individual attributes for each resident that is synthesized according to census data. We have synthesized a set of the synthetic populations of Japan. We assign a workplace attribute to each worker to estimate daytime population distribution and develop activity-based models in agent-based or microsimulations. Although statistical information in a residential area or a working place is released by the government and some individual moving data are released by cellphone companies, it is hard to collect the information with home and workplace location of a worker with their family and working information. We employ origin–destination–industry (ODI) statistics to estimate workplaces for workers. Since some attributes in ODI statistics are not available for privacy reasons, we propose a workplace assignment method for all cities, towns, and villages using restricted ODI and OD statistics in Japan. We show how much difference there are between the number of workers using the complete ODI statistics and the number of workers by the proposed workplace assignment method. We show that 88.2% of workers in a city in Japan are assigned to correct cities as workplaces by our proposed method. We also show several maps of daytime population distributions by our proposed method. Synthetic populations with workplace attributes enable real-scale social simulations to design transport or business systems in times of peace or to estimate victims and plan recoveries in times of emergency, such as disasters or pandemics.

Recommended citation: Tadahiko Murata, Daiki Iwase, Takuya Harada: Workplace Assignment to Workers in Synthetic Populations in Japan, IEEE Transactions on Computational Social Systems, Vol. 10, No. 4, pp. 1914-1923 (2023)

Download here

合成人口データの意義と利用可能性―仮想都市データの有用性と秘匿性の評価から―

Published in 統計研究彙報, 2024

匿名加工というだけでなく、属性の値の生成を通じて個体情報の秘匿性を確保する擬似的なデータとして、 合成データの作成の研究がなされている。一方、合成人口と呼ばれる、合成データとは異なる経緯から開発 されてきたデータがある。これは、シミュレーション研究を目的として、統計表として公開されている集計 データから数値計算で生成される擬似的なミクロデータである。 合成人口は、合成データや一般用ミクロデータと同様、個票データの情報を秘匿しつつ、もとの集計デー タの性質をできるだけ維持している。さらに合成人口は、実在する個票データに基づいておらず当然に秘匿 性があると考えられてきたため、定量的に評価が示されてこなかった。 そこで、本稿では、仮想都市データをもとに生成した合成人口について、原田他(2022)で示された結果 を整理し直すことで有用性を確認し、その上で ARD(Absolute Relative Difference)を計算することで秘匿性 についての評価を示すことにより、合成人口の意義と利用可能性を主張する。

Recommended citation: 原田 拓弥, 松本 渉, 村田 忠彦: 合成人口データの意義と利用可能性―仮想都市データの有用性と秘匿性の評価から―, 統計研究彙報, No. 81, pp. 53-68 (2024)

Download here

talks

マイノリティゲームの大規模化による効率性への影響

Published:

本研究ではマイノリティゲームの大規模化のコード化手法を提案する.マイノリティゲームとは,複数の選択肢をより少数のものが選択したときに勝つゲームである.提案手法により,従来100万人規模のシミュレーションであったものを1000万人規模,1億人規模に拡大することができた.シミュレーション結果から,10万人規模では観察できなかった周期が観測できたことを示す.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: マイノリティゲームの大規模化による効率性への影響, 第29回ファジィシステムシンポジウム (2013)

マイノリティ・ゲームにおける効率性の周期の考察

Published:

In this study, we observe cycle in efficiency of Minority Game. The Minority Game is a game when a group of participants (or agents) wins when it has a smaller number of participants. We realize simulations of the Minority Game with more than 100 million agents. From our simulation results, we observed a cycle that varies according to the size of memory of each agent. We show some simulation results showing those cycles.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: マイノリティ・ゲームにおける効率性の周期の考察, 計測自動制御学会 第5回社会システム部会研究会 (2014)

マイノリティ・ゲームにおける効率性の周期の分析

Published:

In this study, we analyze a mechanism of cycles of the efficiency in Minority game. The Minority Game is a game when a group of participants (or agents) wins when it has a smaller number of participants. Efficiency of the Minority Game is the ratio of winner participants. We realized simulations of the Minority Game with more than 100 million agents. From our simulation results, we observed a cycle of the efficiency that varies according to the size of memory of each agent. We show some simulation results showing those cycles. We examine the usage of history in strategy tables to see the mechanism of the cycles of the efficiency.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: マイノリティ・ゲームにおける効率性の周期の分析, 計測自動制御学会 第7回社会システム部会研究会 (2014)

General-Purpose Computing on GPUsを用いた再現性のあるAgent-Based Simulationの高速化

Published:

In this study, we try to accelerate reproducible Agent-Based Simulation (ABS) using the General- Purpose Computation on GPUs (GPGPU). GPGPU is a technology that uses the calculation resource of GPU to calculate other than the image processing. CPU and GPU architecture and their programming technique are diffrent. Therefore it is difficult to run reproducible ABS on CPU and GPU. In this study, we propose two models to run reproducible ABS in CPU and GPU. The first is a stand-alone model that to parallelizes the independent ABS. The other is a distributed model to run large-scale ABS parallelizing decisions agents. These models can be ensured reproducibility even in the experiment of changing the number of parallelization. The results of the experiment show that the stand-alone model was able to obtain a 40-fold acceleration rate than CPU. The distributed model was able to obtain a 120-fold acceleration rate than CPU.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: General-Purpose Computing on GPUsを用いた再現性のあるAgent-Based Simulationの高速化, 計測自動制御学会 第8回社会システム部会研究会 (2015)

異種計算機環境における再現性のあるシミュレーションモデルの提案

Published:

本研究では,Agent-Based Simulation(以下ABS)の高速化をCPUによる並列化やGeneral-Purpose computing on GPUs(以下GPGPU)の環境で行う.GPGPU とは,画像処理を行うGPU を数値計算に利用する技術である.ABSにおいてエージェントは,エージェント同士の相互作用や環境からのフィードバックに基づいて,乱数により意思決定を行うことが多い.そのため,ABS を並列化する際には同期やメモリアクセス,実験の再現性の問題が発生する.また,並列化する際に複数の乱数生成器を用いる場合,複数の乱数生成器が重複した乱数列を生成することは好ましくない.本研究では,エージェントが環境からのフィードバックのみで意思決定を行うモデルを使用し,異なる計算機環境や並列数でも,再現性のあるシミュレーションを行うモデルを提案する.また,本研究では複数の乱数生成器を用い,各乱数生成器が生成する乱数列が重複しない初期化方法を示す.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 異種計算機環境における再現性のあるシミュレーションモデルの提案, 計測自動制御学会 第9回社会システム部会研究会 (2015)

並列計算を用いたSA法による大規模世帯の復元

Published:

本論文では,大都市や国,複数の国家のマイクロシミュレーションやエージェントシミュレーションを行うため, Simulated Annealing(SA)法による大規模な数の世帯構成の復元を,並列計算を用いて行う.社会シミュレーションをより具体的なものにするためには,現実のデータを用いたシミュレーションを行うことが望まれる.本研究では,統計データを用いた大規模な数の世帯構成の復元を行うため,並列計算によるアプローチを実装する.並列計算により,大規模世帯の復元を行うためには,分割して復元を行う個々のスレッドに統計データを分割することが必要になる.単純な分割を行うと,総人口にずれが発生することに着目し,そのずれを小さくするための調整手法を考案する.数値実験により,調整手法により,復元データの統計データに対する誤差が小さくできることを示す.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦, 枡井 大貴: 並列計算を用いたSA法による大規模世帯の復元, 計測自動制御学会 第10回社会システム部会研究会 (2016)

家族類型と世帯内の役割を考慮した都道府県規模の世帯構成の復元

Published:

本研究では都道府県の世帯構成を同規模で復元するために,世帯の生成法,最適化に用いる統計データの変更,世帯構成員の年齢の変更法の3種類の手法を提案する. 提案する世帯の生成法では,家族累計や世帯数,世帯人員等の統計データを基に実数で生成する. 最適化に用いる統計データの変更では,復元対象の9種類の家族類型の人口分布を用いる. 世帯構成員の年齢の変更法では家族類型や婚姻別の人口分布に基づき変更を行う. 提案手法により,年齢の変更による最適化では削減不可能な誤差の軽減や家族類型毎の特徴を捉えた世帯構成の復元をした. 山形県を対象に3種類の提案手法を用いて復元を行った結果,従来手法と比較し統計との誤差を27分の1に削減した.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 家族類型と世帯内の役割を考慮した都道府県規模の世帯構成の復元, 計測自動制御学会 第11回社会システム部会研究会 (2016)

基盤地図情報による合成した世帯構成への位置情報の付加

Published:

本研究では,複数の統計データを用いて合成した世帯構成に位置情報を付加する手法を提案する.より具体的な社会シミュレーションを行うためには,現実のデータを用いることが望まれるが,現実のデータは個人情報であるため安易に用いることはできない.これまでの世帯合成手法の研究において,世帯構成員が保持する属性は,年齢,性別,所属する家族類型,世帯の役割,親族関係の5つであった.様々なモデルにおいて合成した世帯構成を活用するためには,他の属性を付加しなければならない.本研究では,合成された世帯の属性に位置情報を付加するために,3つの手法を提案する.町丁目の属性を付加する際の誤差は多いものの,合成した世帯構成に建築物が存在する位置情報の属性を付加した結果を示す.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 基盤地図情報による合成した世帯構成への位置情報の付加, 計測自動制御学会 第12回社会システム部会研究会 (2017)

家族類型と世帯内の役割を考慮した SA法による日本全体の世帯の合成

Published:

本研究では,実際の都市と同じ規模のマイクロシミュレーションやエージェントシミュレーションを行うために,Simulated Annealing(SA)法を用いて,日本全体を都道府県毎に同じ規模の世帯構成の合成を行う.より具体的な社会シミュレーションを行うためには,現実のデータを用いることが望まれるが,現実のデータは個人情報であるため安易に用いることはできない.本研究では,統計データを用いて対象地域と同じ規模の世帯構成の合成を行う際に,従来手法において検討されていない3点の問題を検討する.第一は合成する最大世帯人員数,第二は夫や妻の血族関係,最後に「夫婦,子供とひとり親」の世帯における子供とひとり親の性別決定法である.これらの手法を用いた数値実験を行い,最も誤差を削減可能な手法と最も多い地域において誤差を削減可能な手法が異なることを示す.前者は,従来手法から統計との誤差を 25.1%削減でき,後者の手法は47都道府県中46都道府県において統計との誤差を削減可能であった.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 家族類型と世帯内の役割を考慮した SA法による日本全体の世帯の合成, 計測自動制御学会 第12回社会システム部会研究会 (2017)

市民属性の合成手法における年齢交換による誤差最小化

Published:

現実社会で起きている課題の検証の方法として,社会シミュレーションが注目されている.その中でも, 対象地域や具体的な事例を取り上げた社会シミュレーションは,現実的な検証を行うことができる.このような シミュレーションを実行するためには,対象地域の詳細な環境データと,そこに存在する市民データの個票が必 要となる.環境データは GIS データなどが公開されているが,個人情報である市民データは一般的には非公開で, その利用には厳しい制限がある.そこで,池田らが提案した,人口統計データを用いて市民データを合成する手 法を用いることで,統計情報の誤差が少ない市民データを得ることができる.本研究では,人口統計データと合 成する市民データとの統計情報の誤差を0にすることを目的に,先行手法の最適化問題における近傍解生成法の 改良を提案する.

Recommended citation: 枡井 大貴, 村田 忠彦, 原田 拓弥: 市民属性の合成手法における年齢交換による誤差最小化, 計測自動制御学会 第12回社会システム部会研究会 (2017)

建築面積と住宅の建て方を考慮した位置情報付加手法の改良

Published:

本研究では,建築面積と住宅の建て方を考慮し位置情報付きの世帯構成合成手法を改良する.先行研究で は,市区町村単位の位置情報付き世帯構成を合成するために Simulated Annealing 法を 3 段階にわたり適用した. しかし,一軒家と思われる建築物に対して複数世帯割り当てたり,人が住めない建築物へ割り当てたりすること があった.提案手法による改善結果を報告する.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦, 枡井 大貴: 建築面積と住宅の建て方を考慮した位置情報付加手法の改良, 計測自動制御学会 第12回社会システム部会研究会 (2017)

Parallel Computing for Reconstructing Large-Scale Household Composition from Statistics for Agent-Based Social Simulations

Published:

In this paper, we employ parallel computing techniques to reconstruct large-scale household compositions for micro-simulations (MS) or agent-based simulations (ABS). For enabling MS or ABS, each household composition such as ages, occupations, or other properties of each member of a household should be prepared before simulations. However real household compositions are not available to researchers due to privacy or security reasons. In this paper, we propose a method to reconstruct a large-scale household composition based on statistics using parallel computing techniques. In order to generate artificial populations as soon as possible, parallel computing techniques are essential in reconstruction methods. In this paper, we show a challenge in an application of parallel computing to a previously proposed reconstruction method, and how to cope with that challenge.

Recommended citation: Takuya HARADA, Tadahiko MURATA: Parallel Computing for Reconstructing Large-Scale Household Composition from Statistics for Agent-Based Social Simulations, Joint 17th World Congress of International Fuzzy Systems Association and 9th International Conference on Soft Computing and Intelligent Systems, (2017)

公共施設との距離を考慮した仮想の個票へ建築の時期を付加する手法の検討

Published:

本研究では,地図上に示された仮想個票の住居への「建築の時期」属性の付加手法を検討する.著者たちはこれまで,現実の社会と同じ規模の社会シミュレーションを実施するために,公開されている統計と同一の統計的特徴をもつ仮想個票の合成手法に関する手法を提案してきた.しかし,合成した属性は,各世帯の構成と,構成員の年齢の属性だけであった.そこで,本研究では,世帯が居住する住居への「建築の時期」属性の付加手法を検討する.「建築の時期」属性とは,各世帯が居住する住居(建物)の「建築の時期」であり,医療機関,公園などの公共施設と世帯の距離を考慮して,Simulated Annealing 法(SA法)により最適化する.SA法を用いて,統計との誤差を最小化したところ,ランダムに作成した初期解の誤差と比較して,削減した誤差はわずか4.79%であった.この原因として,距離計算の不正確さや,仮想個票の住居位置割り当て方法の問題などが考えられ,今後の改良が必要である.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 公共施設との距離を考慮した仮想の個票へ建築の時期を付加する手法の検討, 計測自動制御学会 第14回社会システム部会研究会 (2017)

賃金構造基本統計調査に基づく世帯合成人口の労働者への所得データの割当

Published:

本研究では,Simulated-annealing(SA)法を用いて合成した世帯集団データに所得を割り当てる手法を提案する.所得の割当てに必要な属性(就業状態および産業分類)を,3種類の統計データに基づきSA法を用いて割り当てる.提案手法では,まず各統計データの対象とする労働者数の調整処理を行う.その後,性別・年齢・産業分類に基づき所得を割り当てる.提案手法の結果と,賃金に関する統計データの平均所得とを比較したところ,就業形態の影響が大きいことがわかった.

Recommended citation: 杉浦 翔, 村田 忠彦, 原田 拓弥: 賃金構造基本統計調査に基づく世帯合成人口の労働者への所得データの割当, 計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会 2017 (2017)

Simulated Annealing法による仮想個票の住居への建築の時期属性の付加手法の検討

Published:

本研究では,地図上に示された仮想個票の住居への「建築の時期」属性の付加手法を検討する.これまでの研究により,統計と同一の統計的特徴を持つ個人と個人が属する世帯の属性が合成手法と,その世帯の地図上の住居への割り当て手法が提案されてきた.本研究では,世帯が居住する住居への「建築の時期」属性の付加手法を検討する.「建築の時期」とは,各世帯が居住する住居(建物)の「建築の時期」であり,医療機関などの公共施設と住居の距離を考慮して,Simulated Annealing 法を用いて付加する.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: Simulated Annealing法による仮想個票の住居への建築の時期属性の付加手法の検討, 計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会 2017 (2017)

就業形態を考慮した合成人口の労働者への所得の割当て

Published:

本論文では,合成人口の構成員に所得を割り当てる手法を提案する.合成人口とは統計を基に家族構成とその構成員の属性を合成した個票データである.合成人口に所得を割り当てる手法として,杉浦らは先行研究でSimulated Annealing(SA)法を用いて,就業状態別,産業分類別の所得を割り当てる手法を提案している.先行手法では,合成人口にこれらの属性を割り当てるため,国勢調査の 3 種類の統計を用いて労働者人口の調整処理を行ったうえで,実統計(賃金構造基本統計調査と毎月勤労統計調査)に近似した個票データを合成している.本論文では,先行研究の手法に対して就業形態,企業規模の属性を加えることで,先行手法の改善を図る.Simulated Annealing(SA)法を用いて就業状態,就業形態,産業分類,企業規模の属性を割り当て,各個票の性別・年齢・産業分類に応じて所得を割り当てる.提案手法の結果と実統計の平均所得とを比較したところ,先行研究よりも実統計の平均所得に近似した人口データを合成できた.

Recommended citation: 杉浦 翔, 村田 忠彦, 原田 拓弥: 就業形態を考慮した合成人口の労働者への所得の割当て, 計測自動制御学会 第15回社会システム部会研究会 (2018)

市区町村の統計表を考慮した都道府県単位の仮想個票の合成

Published:

本研究では,より統計表と適合する仮想の世帯構成(以下,仮想個票)を合成するために,都道府県下の 市区町村を一度に合成する手法を提案する.従来手法において,人口 20 万人未満の市町村の仮想個票を合成する 場合,必要な統計表が公開されていないため,統計表の推計と対象とする市町村より広範囲で調査された統計表を 縮小するなど,加工した統計表を多用していた.本研究の提案手法により,統計表の加工を避けるために,都道府 県下の市区町村を一度に合成することで,これらの統計表の加工を最小限に抑えることが可能となる.実験結果 より,市区町村単位で合成する従来手法の誤差を 0.58 倍から 0.16 倍に削減する仮想個票の合成が可能となった.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 市区町村の統計表を考慮した都道府県単位の仮想個票の合成, 計測自動制御学会 第15回社会システム部会研究会 (2018)

リアルスケール社会シミュレーションのための日本全国・複数年度の仮想個票の合成と活用可能性

Published:

本研究では,リアルスケール社会シミュレーションの実現のため,日本全国・複数年度の仮想個票の合成に取り組む.リアルスケール社会シミュレーションでは,現実社会と同じ規模の要素をもつモデルを用いたシミュレーションを行う.そのため,モデル内の個々の要素の属性をできるだけ現実に近づける必要がある.しかし,現実の個人の属性は,個人情報保護やプライバシーの考慮のため,利活用が困難である.このような状況から,近年,政府統計をはじめとする利活用可能な情報のみを使用し,仮想の個人の属性(以下,仮想個票)を合成する手法が提案されている.本研究では,日本全国すべての市区町村における,2000年,2005年,2010年,2015 年の統計情報を用いた仮想個票を合成し,その活用可能性について言及する.

Recommended citation: 原田 拓弥, 杉浦 翔, 村田 忠彦: リアルスケール社会シミュレーションのための日本全国・複数年度の仮想個票の合成と活用可能性, 計測自動制御学会 第15回社会システム部会研究会 (2018)

SA法に基づく合成的再構成法

Published:

Recommended citation: 原田 拓弥: SA法に基づく合成的再構成法, モビリティシミュレーション研究会 (2018)

世帯合成法における世帯構成員の年齢と役割を考慮した初期世帯と近傍解生成法の改良

Published:

本研究では,複数の統計表と適合する仮想の世帯構成(以下,仮想個票)を合成する手法を改良する.現実と整合する社会シミュレーションを行うためには,現実の個人の属性を用いることが望まれるが,これらは容易に用いることはできない.そのため,公開されている複数の統計表と整合する仮想個票を合成する研究が取り組まれている.その中でも著者らは,複数の統計表に適合する仮想個票を探索手法の1つであるSimulated Annealing法を用いて合成している.従来手法では,初期解生成時における年齢の設定や探索時における年齢の入れ替えをランダムに行っていた.そのため,複数の統計表と適合する解の探索に多くの時間が必要であった.本研究では,夫や子供など世帯内の役割を考慮し年齢の設定や年齢の入れ替えを行う.従来手法と比較し,提案手法では統計表と仮想個票の差を約77%削減できた.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 世帯合成法における世帯構成員の年齢と役割を考慮した初期世帯と近傍解生成法の改良, 計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会 2018 (2018)

基本単位区集計を用いた位置情報属性追加手法の精緻化

Published:

本研究では,複数の統計表を用いて合成した仮想の世帯構成(以下,仮想個票)を地図上の建築物へ割り当 てる手法を精緻化する.現実と整合する社会シミュレーションを行うためには,現実の個人の属性を用いること が望まれるが,これらは容易に用いることはできない.そのため,公開されている複数の統計表と整合する仮想 個票を合成する研究が取り組まれている.本研究では,仮想個票合成手法の中でも,合成した世帯を地図上の建 築物へ割り当てる手法の精緻化に取り組む.従来手法では町丁目へ割り当てた世帯を町丁目内に存在する建築物 へ一様に割り当てていた.そのため,一軒家と共同住宅が混在する町丁目では,一軒家に 10 世帯以上割り当てる ことがあった.本研究では,世帯を町丁目へ割り当てた後に国勢調査における最小の地域範囲である道路や河川 などで囲まれた基本単位区(概ね街区単位)へ割り当てを行い,基本単位区毎の建築物への割り当てを行う.提 案手法により,街区毎の特徴を反映した割り当てが可能となった.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 基本単位区集計を用いた位置情報属性追加手法の精緻化, 計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会 2018 (2018)

出生コーホートを考慮した日本全国の仮想個票の合成

Published:

本研究では親の生年別,出生時の親の年齢別,出生数の統計表である出生コーホートを用いた仮想個票合成手法を提案する. 従来手法では親子の年齢差の統計表として,ある年に出生した0歳の子とその親の年齢別に集計された統計表から年齢差を計算し,全ての親子に対して適用していた.そのため,現実社会と異なる傾向をもつ仮想個票が合成される恐れがあった.本研究では,出生コーホートを用いることで親の生年ごとの出生の傾向を反映した仮想個票を合成する手法を提案する.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 出生コーホートを考慮した日本全国の仮想個票の合成, 計測自動制御学会 システム情報部門 第18回社会システム部会研究会 (2019)

スーパーマーケットのPOSデータに基づく消費者の購買行動モデル構築

Published:

近年、小売店ではPOSデータの活用が一般的となっている。活用方法によっては競争優位性が高まる為、POSデータの扱いは重要である。本研究では、消費者の購買行動モデルを用いたシミュレーションを行うことを目的とし、POSデータを基に世帯構成や購買傾向の推定を行い、エージェントベースの購買行動モデルを構築する。

Recommended citation: 下田 稜, 小山 竜平, 杉浦 孝典, 島田 匠都, 村井 詩音, 矢田 勝俊, 原田 拓弥, 李 皓: スーパーマーケットのPOSデータに基づく消費者の購買行動モデル構築, 計測自動制御学会 システム情報部門 第18回社会システム部会研究会 (2019)

シミュレーション/分析における合成人口データベースの利用ルール

Published:

本稿では,実人口と実環境を対象としたリアルスケール社会シミュレーション(RSSS: Real-Scale Social Simulations)の開発を促進するために日本全国の合成人口を研究者向けに提供する際の,合成人口データの取り扱いにおける課題を整理し,個人情報の漏洩や推定につながらないようにするための要件を定める.

Recommended citation: 村田 忠彦, 原田 拓弥: シミュレーション/分析における合成人口データベースの利用ルール, 計測自動制御学会 システム情報部門 第18回社会システム部会研究会 (2019)

リアルスケール社会シミュレーションのためのWebによる仮想個票提供システムの構想

Published:

本稿では,リアルスケール社会シミュレーション(RSSS)の実現のため,合成された日本全国・複数年度の仮想の個人の属性(仮想個票)をWebで提供するシステムを構想する. RSSSでは,エージェントの属性に現実同様の属性が求められる場合がある. 現実の個人の属性は利用に厳しい制限があるため,利活用可能な情報のみを使用し,仮想個票を合成する手法が提案され,データの提供が開始されている. しかし,現時点では電子メールを用いて仮想個票を一括して提供しており,利便性に課題があった. 本稿では,利用者が任意の年度・地域・属性の選択と新たな属性の追加が可能なWebサービスを構想する.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: リアルスケール社会シミュレーションのためのWebによる仮想個票提供システムの構想, 計測自動制御学会 システム情報部門 第18回社会システム部会研究会 (2019)

日本の全人口合成データ配布システム

Published:

In this paper, we introduce a distribution system of synthesized data of Japanese population using Interdisciplinary Large-scale Information Infrastructures in Japan. In order to implement real-scale social simulations for real communities, model designers need information on citizens in the target communities. We have already developed the synthetic algorithm to synthesize the whole population of Japan using nation-wide, prefecture-wide, city-wide, small district-wide, and basic unit block-wide in Japan. We are currently developing a distribution system using computing systems in Osaka University and Hokkaido University. We show the distribution system of synthesized population, and how to utilize the synthesized population.

Recommended citation: 村田 忠彦, 原田 拓弥: 日本の全人口合成データ配布システム, 第35回ファジィシステムシンポジウム (2019)

フリマアプリにおける売り手・買い手への優遇策に関する一考察

Published:

フリマアプリのようなプラットフォームビジネスでは、サイド間ネットワーク効果が働くため、売り手が増えると買い手が増え、買い手が増えると売り手が増える。そのため、売り手と買い手のどちらを、どのように優遇した方が良いのかという問題が存在する。これまでも優遇策に関しては、価格設定の影響などいくつかの研究はあるが、必ずしも十分に検討されていない。そこで、本研究ではフリマアプリ市場を対象とし、ユーザレビューのテキストデータを分析することで、価格設定以外での効果的な優遇策を明らかにする。

Recommended citation: 中村 玄希, 原田 拓弥, 大内 紀知: フリマアプリにおける売り手・買い手への優遇策に関する一考察, 経営情報学会 秋季全国研究発表大会 2019 (2019)

現実に近い社会シミュレーション実施のためのpix2pixを用いた建造物の用途の判別の検討

Published:

従来の社会シミュレーションは抽象的である.より具体的なシミュレーションの作成を目指すため必要なデータを作る必要があるが,そのデータも町丁目レベルまでしかなくそれより細かいデータを入手するのが困難である.そのため一つの建物に十世帯居住する粗いシミュレーションができてしまう.現実に近い社会シミュレーションを実施するために,本研究ではpix2pixを用いて建築物の用途の判別の手法を検討する.

Recommended citation: 田口 栞, 原田 拓弥, 大内 紀知: 現実に近い社会シミュレーション実施のためのpix2pixを用いた建造物の用途の判別の検討, 計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会 2019 (2019)

出生コーホートによる出生数を考慮した人口個票の合成

Published:

本研究では親の生年別,出生時の親の年齢別,出生数の統計表である出生コーホートを用いた人口個票合成手法を提案する.従来手法では親子の年齢差の統計表として,ある年に出生した0歳の子とその親の年齢別に集計された統計表から年齢差を計算し,全ての親子に対して適用していた.そのため,現実社会と異なる傾向をもつ人口個票が合成される恐れがあった.本研究では,出生コーホートを用いることで親の出生年ごとの出生の傾向を反映した人口個票を合成する手法を提案する.

Recommended citation: 原田 拓弥, 村田 忠彦: 出生コーホートによる出生数を考慮した人口個票の合成, 計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会 2019 (2019)

現実に近い社会シミュレーション実施のための pix2pixを用いた建造物の用途の判別

Published:

従来の社会シミュレーションは KISS 原理に基づいてモデル化されている.より具体的なシミュレーションの実現を目指すために必要な市民のデータは利用が困難である.建造物の用途の情報がないために公開されているデータを用いても建造物に割り当てられる世帯数が正確でない地域がある.本研究では世帯数の割り当てを行うために建造物の用途の判別を行いその評価の手法を検討する.

Recommended citation: 田口栞, 原田拓弥, 大内紀知: 現実に近い社会シミュレーション実施のための pix2pixを用いた建造物の用途の判別, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第22回社会システム部会研究会 (2020)

仮想都市の統計情報を用いて合成した合成人口の評価

Published:

本研究では,人口個票の評価手法を提案する.従来の人口個票合成手法では,統計表と合成した人口個票から生成する統計表との差により合成された人口個票を評価していた.実個票と比較できれば,実個票と人口個票の類似度による評価ができる.しかし,実個票の利活用は困難である.本研究では,仮想都市における真の個票を作成し,その個票から各合成手法が用いる統計表を生成することで,真の個票と人口個票の類似度により,これまで提案されている合成手法の評価を試みる.これにより,合成に用いる統計表や手法が大きく変化した場合においても従来の手法との比較も可能となる.

Recommended citation: 原田拓弥, 高橋真吾, 村田忠彦: 仮想都市の統計情報を用いて合成した合成人口の評価, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第22回社会システム部会研究会 (2020)

現実に即した社会シミュレーションの実現ーPix2Pix を用いた建物の用途の判別を通じて

Published:

現実に即した社会シミュレーションには,対象地域内の住居の世帯構成を可能な限り正確に設定することが重要な場合がある. このため,本研究では,航空写真内の建物の用途を判別することを目的とする.このために, 画像の生成モデルのひとつであるPix2Pixを用いて, 航空写真からその中の建物の用途が判別された画像を生成する.

Recommended citation: 福嶋竜希, 山﨑幹矢, 原田拓弥, 大内紀知: 現実に即した社会シミュレーションの実現ーPix2Pix を用いた建物の用途の判別を通じて, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第23回社会システム部会研究会 (2020)

社会シミュレーションによるAED使用率向上のための施策の有効性の検討

Published:

AED使用率向上のため,「心停止者の発見率を向上させる」,「AEDの認知度を向上させる」,「AED設置台数を増やす」といった施策を想定し, 社会シミュレーションによってこれら施策の有効性を検討する.モデルを構築したのち,上記施策の反映を行い, AED使用率を観察する.

Recommended citation: 江尻雄一, 中村理沙子, 原田拓弥, 大内紀知: 社会シミュレーションによるAED使用率向上のための施策の有効性の検討, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第23回社会システム部会研究会 (2020)

日本人口の保護レベル別合成データ配布システム

Published:

In this paper, we introduce a distribution system of synthesized data of Japanese population using Interdisciplinary Large-scale Information Infrastructures in Japan. Synthesized population is synthesized based on the statistics of census that are publicly released. Therefore, the synthesized data have no privacy data. However, since it is easy to estimate the compositions of households, working status in a certain area from the synthesized population, we distribute the synthesized data only for public or academic purposes. In the academic purposes, it is important to encourage young scholars to use a large-scale data of households, we define security levels for the attributes in the synthesized populations. According to the security levels, we distribute the data with proper attributes to applicants. We encourage researchers to use the synthetic populations to be familiar to large-scale data processing.

Recommended citation: 村田 忠彦, 市川 学, 後藤 裕介, 杉木 章義, 伊達 進, 塙 敏博, 原田 拓弥, 棟朝 雅晴, 李 皓: 日本人口の保護レベル別合成データ配布システム, 第36回 ファジィ システム シンポジウム (2020)

住宅内心停止へのAED利活用促進に向けた社会シミュレーション分析―相模原市を対象として

Published:

日本国内には推定約60万台のAEDが設置されているが,2018年の心停止傷病者79,400人のうち,一般市民によってAED使用された傷病者数は1,254人であり,AEDの活用が十分に行われているとは言い難い.そこで本研究では,神奈川県相模原市を対象に,住宅内心停止を想定したAED配置に関する分析を行う.また,AED利活用促進に向け,社会シミュレーションによる分析を行う.結果から,現状のAED配置が不十分である可能性や,「より多くの傷病者が発見された場合」,「より多くの発見者がAEDの運搬を試みた場合」,「AEDの追加設置を行った場合」にAED使用率の向上やAEDまでの距離の短縮といったAED利活用促進につながることを示した.

Recommended citation: 江尻 雄一, 原田 拓弥, 大内 紀知, 村田忠彦, 佐々木美絵: 住宅内心停止へのAED利活用促進に向けた社会シミュレーション分析―相模原市を対象として, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第24回社会システム部会研究会 (2021)

Pix2Pixを用いた建物の用途判別における土地利用ラベルの簡素化 -合成人口の改良に向けて

Published:

合成人口の住居への割り当てを精緻化するため,先行研究では航空写真と宅地利用動向調査を用い,建物の用途をクラスとして判別するモデルが提案されている.しかし,そこで用いられたクラスラベルは複雑である.本研究では,建築物面積の占有率や人間の住環境という観点から,このクラスラベルを単純化することで,一部のクラスにおいて,判別精度の改善が見られた.

Recommended citation: 福嶋竜希, 山﨑幹矢, 原田拓弥, 大内紀知: Pix2Pixを用いた建物の用途判別における土地利用ラベルの簡素化 -合成人口の改良に向けて, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第24回社会システム部会研究会 (2021)

国勢調査結果を用いた全ての一般世帯と施設などの世帯を含む全世帯の合成

Published:

本研究では国勢調査結果を用いて全世帯を合成する手法を提案する.従来手法では,公開されている統計表の制約のため,国勢調査における世帯の分類のうち,一般世帯に該当する9種類の家族類型に属する世帯を合成対象としていた.本研究では,不詳を含む一般世帯に属するすべての家族類型に加え,入院中や学生寮に居住する個人など施設などの世帯に分類される個人を合成対象とし,対象地域の全世帯を合成する手法を提案する.実験結果から全世帯を合成する提案手法においても,従来手法と同程度の誤差で人口合成することに成功した.

Recommended citation: 原田拓弥, 村田忠彦: 国勢調査結果を用いた全ての一般世帯と施設などの世帯を含む全世帯の合成, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第24回社会システム部会研究会 (2021)

自動体外式除細動器(AED)の利用可能時間に関する分析

Published:

現在,心肺機能停止患者に自動体外式除細動器(AED)を使用するためには,心停止現場からAEDを取りに行くか,救急自動車の到着を待たなければならない.しかし,心停止現場からその場に居合わせたバイスタンダーがAEDを取りにいく場合,心停止発生時に,AEDを設置している施設が利用可能時間外であれば,AEDを使用することができない.本研究では,「全国AEDマップ」と「日本全国AEDマップ」に登録されている大阪府高槻市のAEDを基に,各AEDの利用可能時間を調査し,時間帯別のAED利用率を分析する.分析した情報を基に,AEDの利用時間拡大にむけた提案を行う.

Recommended citation: 福島 惇輝, 村田 忠彦, 原田 拓弥, 佐々木 美絵: 自動体外式除細動器(AED)の利用可能時間に関する分析, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第24回社会システム部会研究会 (2021)

pix2pixを用いた建造物の用途判別精度向上のための複数点による判定

Published:

現実に即した社会シミュレーションのため,建築物の用途を推定する研究がなされている.その研究では,建造物の用途を重心座標一点のみで判定しているため,ノイズに対して脆弱である.本研究では,建物の各頂点で判別を行う手法を提案する.結果,全体の正解率は 2.3% 程度,住居の建造物の F 値にも改善が見られた.

Recommended citation: 福嶋竜希, 山﨑幹矢, 原田拓弥, 大内紀知: pix2pixを用いた建造物の用途判別精度向上のための複数点による判定, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第24回社会システム部会研究会 (2021)

全国規模AED設置状況の分析に向けたオープンデータの公開状況の調査

Published:

日本は国内に推定約60万台のAEDが設置されているAED大国である.一方で,市区町村単位の場合は十分な数のAEDが設置されていない自治体もあり,設置数が少ない地域は心停止の発生場所と設置場所にミスマッチが起こりうる.本研究では,AED設置状況の分析に向け,AEDオープンデータを取得し,都道府県別のAEDオープンデータの公開状況について報告する.

Recommended citation: 八木 祐哉, 江尻 雄一, 原田 拓弥, 大内 紀知: 全国規模AED設置状況の分析に向けたオープンデータの公開状況の調査, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第26回社会システム部会研究会 (2021)

合成人口の精緻化に向けたU-Netを用いた建物用途推定

Published:

社会シミュレーションにおける Facsimile Model の構築には,しばしば対象地域の世帯やその住所情報が求められる場合がある.先行研究では,実際の統計の特徴と整合する世帯のデータが作られた.しかし,世帯に住所を与える際,無作為に建物へ割り当てている.本研究では,世帯を精緻に建物へ割り当てるため,深層学習モデルのひとつである U-Netを用いて航空写真内の建物の用途を推定する.

Recommended citation: 福嶋竜希, 原田拓弥, 大内紀知: 合成人口の精緻化に向けたU-Netを用いた建物用途推定, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第26回社会システム部会研究会 (2021)

合成人口とAEDオープンデータを活用した相模原市のAEDカバー率の分析

Published:

日本国内には推定約60万台のAEDが設置されている.2019年の心停止傷病者78,884人のうち,一般市民がAEDによる除細動を行った傷病者は1,311人であり,AED の設置状況には懸念が残る.そこで本研究では,神奈川県相模原市を対象に,AEDの位置と個人の距離を分析する.AEDと居住地の距離測定手段として直線距離と道路距離の二つを用いた.

Recommended citation: 江尻雄一, 原田拓弥, 大内紀知: 合成人口とAEDオープンデータを活用した相模原市のAEDカバー率の分析, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第26回社会システム部会研究会 (2021)

合成人口データにおける常住地人口規模を考慮した就業者への従業地の割当て

Published:

実社会を対象にした分析や社会シミュレーションにおいて,個人の行動の軌跡を推定できる汎用的に利用可能なデータを整備することで,日常生活の中で発生する社会現象モデルの構築が容易になる.国勢調査の常住人口に基づいて合成された仮想個票である合成人口データには,現状,個人の移動を規定するような地理情報は含まれていない.そこで本研究では,静的な合成人口データを動的なデータにするための端緒を開くことを目的に,公開されている公的統計データを用いて合成人口データの個々の就業者に従業地を割り当てる手法を提案する.

Recommended citation: 岩瀬 大樹, 村田 忠彦, 原田 拓弥: 合成人口データにおける常住地人口規模を考慮した就業者への従業地の割当て, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第27回社会システム部会研究会 (2022)

日本全国の市区町村を対象としたAED設置情報の公開状況に関する分析

Published:

近年,AEDに関する研究や分析などAED利活用促進に向けた取り組みが多く行われており,その際に活用されるAED設置情報の重要性が増している.本研究では日本全国の市区町村を対象にAED設置情報の公開状況の調査,AED設置情報のファイル形式に関する分析,AED設置情報のデータ項目に関する分析,地理情報分析を行う際に発生する問題点の考察を行い,AED設置情報の現状を明らかにする.

Recommended citation: 八木祐哉, 江尻雄一, 原田拓弥, 大内紀知, 村田忠彦, 佐々木美絵: 日本全国の市区町村を対象としたAED設置情報の公開状況に関する分析, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第27回社会システム部会研究会 (2022)

AED使用率向上のための社会シミュレーション分析による直線距離と道路距離の比較

Published:

2020年の心停止傷病者79,376人のうち,一般市民によってAED使用された傷病者数は1,092人であり,AEDの活用が十分に行われているとは言い難い.そこで先行研究は,住宅内心停止を前提に,実社会におけるAEDにまつわる取り組みや技術の活用を踏まえて,社会シミュレーション分析を用いてそれらがAED利活用促進につながることを示した.しかし,モデルやベースシナリオのパラメータ設定には課題が存在した.特に,AEDまでの距離を直線距離で算出している点は,実際の運搬を考慮できていない.そこで本研究では,先行研究に改善を加えたうえで,相模原市を対象にAEDの運搬が試みられる確率が向上した場合及び対象地域内にAEDの追加設置を行った場合の効果の可視化と直線距離と道路距離での乖離の可視化を試みた.

Recommended citation: 江尻雄一, 原田拓弥, 大内紀知, 村田忠彦, 佐々木美絵: AED使用率向上のための社会シミュレーション分析による直線距離と道路距離の比較, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第27回社会システム部会研究会 (2022)

選挙費用と投票率から考える投票環境の検討

Published:

代表民主制を採用する日本にとって,選挙での投票は国民の意思を政治に反映させることができる重要な機会である.したがって,日本では国民が投票できる環境を構築,維持することが重要である.しかし,現在,厳しい財政環境に直面していることを理由に,地方自治体を中心として投票所数が減少している.これにより,投票への移動的負担が大きくなり,棄権せざるを得ない有権者が存在している.本研究では,投票所数の変更や投票所の移動に着目し,選挙費用と投票率の分析をおこなうことで,今後の投票所に関する投票環境の改善に向けて,投票所数,投票所配置の検討をおこなう.

Recommended citation: 髙場健介, 原田拓弥: 選挙費用と投票率から考える投票環境の検討, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第30回社会システム部会研究会 (2022)

施設全域での心停止発生を想定した AED の配置検討

Published:

本研究では,心停止傷病者に対してAEDを素早く使用するための配置場所を検討する.関連研究では,3分以内にAEDを運搬可能な範囲を水平方向だけでなく,垂直方向も考慮することで,AEDの空間配置における課題を明らかにした.しかし,このモデルはAEDの運搬経路や建物の構造が考慮されていない.そこで,本研究では特定施設を対象に,施設内及び建物の構造に着目したAEDの配置場所の検討を行う.

Recommended citation: 小川樹, 原田拓弥: 施設全域での心停止発生を想定した AED の配置検討, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第30回社会システム部会研究会 (2022)

住宅内心停止に対するAED使用率向上に向けた社会シミュレーション分析―神奈川県全市区町村の比較

Published:

本研究は,我が国のAED使用率が低水準であるという問題に対して,社会シミュレーションによりAED使用率向上に向けた有効な施策への示唆を得ることを目的とした.そのため,住宅内での心肺停止発生からAED使用までの流れを模した社会シミュレーションモデルを構築し,合成人口や地理空間情報等のデータを用いて,神奈川県の市区町村を対象にリアルスケールでのシミュレーションを実行し,その結果を考察した.

Recommended citation: 江尻雄一, 原田拓弥, 大内紀知: 住宅内心停止に対するAED使用率向上に向けた社会シミュレーション分析―神奈川県全市区町村の比較, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第30回社会システム部会研究会 (2022)

投票率低下抑制を目的とした最適化による投票所削減と投票所移動

Published:

代表民主制を採用する日本にとって,選挙での投票は国民の意思を政治に反映させることができる重要な機会である.したがって,国民が投票できる環境を構築,維持することが重要である.しかし,現在,厳しい財政環境を理由に投票所数が減少している.本研究では,投票所数や投票所の移動に着目し,投票所と投票率の分析をおこなった.結果として,投票所削減の実験により,投票所数と投票率との関係を示した.また,投票所移動の実験によって,現在の投票所を移動することで投票率を大きく向上できることを示した.また,投票率の上昇が見込める投票所移動先を地図で可視化した.

Recommended citation: 髙場健介, 原田拓弥: 投票率低下抑制を目的とした最適化による投票所削減と投票所移動, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第31回社会システム部会研究会 (2023)

全国規模での建物の用途判別手法の検討

Published:

合成人口データは,それらを住居に割り当てるときに,病院や公共施設など住居でない場所に割り当てる可能性がある.この問題は,全国の建物の用途が記載された地図が著作権上利用不可であるが故に発生している.本研究では,建物の用途が記載された利用可能な地図の作成実現に向け,宅地利用動向調査,電子国土基本図(オルソ画像),標準地図を用いた建物の用途判別を行う予定である.

Recommended citation: 山口芳輝, 原田拓弥: 全国規模での建物の用途判別手法の検討, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第31回社会システム部会研究会 (2023)

自宅での心停止に対する AED 運搬支援システムの効果の可視化

Published:

AED使用率向上に向けて,AED運搬支援システムと呼ばれる,119番通報を受けた指令員が事前に登録した協力者に対して現場へのAED運搬の要請ができるシステムが検討されている.そこで本研究では,神奈川県58市区町村を対象にリアルスケールな社会シミュレーションを行い,このシステムを導入した場合の自宅でのAED使用率に対する効果の可視化を試みた.

Recommended citation: 江尻雄一, 原田拓弥, 大内紀知, 村田忠彦: 自宅での心停止に対する AED 運搬支援システムの効果の可視化, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第31回社会システム部会研究会 (2023)

合成人口データへの年金受給者とその受給額の割り当てに関する研究構想

Published:

日本の公的年金制度は賦課方式を採用しており,現役世代が支払う保険料を年金給付の財源としている.そのため,少子高齢化を主な要因として財源不足などの問題が発生し,その度に受給開始年齢の引き上げなどの制度改正が行われてきた.また,総人口に占める年金受給者の割合は増加傾向であり,今後も年金制度に関する制度改正とそのための社会シミュレーション等での分析が行われていくことが予想される. このような,社会シミュレーションのモデル作成において,情報を設定する際に用いられるものとして合成人口データがあるが,現時点では年金に関する属性は存在しない. そこで本研究では,合成人口データへの年金受給者とその受給額の割り当てを行い,年金制度に関する社会シミュレーションを可能にする.

Recommended citation: 辻優樹, 原田拓弥: 合成人口データへの年金受給者とその受給額の割り当てに関する研究構想, 計測自動制御学会 システム情報部門 第33回社会システム部会研究会 (2023)

シミュレーションによる特設公衆電話の事前設置台数の検討の構想

Published:

日本で自然災害が発生した際には通話が集中し,携帯電話などを用いた通話が困難になる.その対策として,国は特設公衆電話と呼ばれる停電時でも優先的に通話が可能な電話の事前設置を進めている.そこで本研究の構想として,避難所ごとの避難している人数,1回当たりの通話時間,1人当たりの安否確認をしたい人数のデータから,日本で地震,台風・豪雨が発生した場合の避難所での通話状況に関するシミュレーションをおこなう.その後,シミュレーション結果から,避難所における適切な特設公衆電話の事前設置台数を検討する.これにより,避難所に特設公衆電話を設置する際の判断材料を提供することを目標にする.

Recommended citation: 三田陸人, 原田拓弥: シミュレーションによる特設公衆電話の事前設置台数の検討の構想, 計測自動制御学会 システム情報部門 第33回社会システム部会研究会 (2023)

世帯ごとの消費データ合成による合成人口データ拡充の構想

Published:

経済現象の分析に用いられる社会シミュレーションだが,より現実に近いシミュレーションを行うためには,モデル化した社会を現実社会と同様のものにすることが求められる.しかし,モデルにおける市民の属性を設定する際に,政府や行政が公開するデータを用いることは,プライバシー等への配慮から難しいという問題がある.そこで,年齢や所得などの情報を現実の統計情報と相違が少なくなるよう最適化した,仮想のデータである合成人口データを用いることにより,現実に近いモデル設定を行うことが可能になる.合成人口データには,消費(家計支出)のデータが存在しないことから,本研究では世帯ごとに消費データを合成する.

Recommended citation: 五月女雅紀, 原田拓弥: 世帯ごとの消費データ合成による合成人口データ拡充の構想, 計測自動制御学会 システム情報部門 第33回社会システム部会研究会 (2023)

日本における隠れ待機児童の推定方法の検討

Published:

厚生労働省によると令和4年4月時点で日本の待機児童は2,944人おり,5年連続で減少している.しかし,保育を必要としているにもかかわらず,厚生労働省が待機児童数を集計する対象としている認可保育所等の保育施設に落選し,更には待機児童となる条件を満たせない隠れ待機児童が存在する.この隠れ待機児童の総数は令和4年4月時点で少なくとも46,084人に上る.よって,子育てのしやすい社会にするために隠れ待機児童の対策を行うことは急務である.本研究では,どの地域にどれ程の隠れ待機児童が存在するのかを具体的に把握するために推定を行う.

Recommended citation: 北川未来, 原田拓弥: 日本における隠れ待機児童の推定方法の検討, 計測自動制御学会 システム情報部門 第33回社会システム部会研究会 (2023)

空き家推定による空き家分布の現状把握に関する研究構想

Published:

平成30年時点での全国の空き家数は約849万戸であり,総住宅数に対する空き家の割合は13.6%と昭和38年の2.5%から上昇し続けている.管理が不十分な空き家の増加は,建物の崩壊や周辺住宅への被害,治安や景観の悪化,税収の減少などの影響を及ぼしている.人口減少や高齢化により,今後も空き家は増加すると予想され,深刻な問題となる可能性がある.平成27年には「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行されたが,空き家の実態調査は調査員による現地訪問で行われており時間と労働コストの問題から空き家対策は難航している.本研究では住宅数と世帯数を用いて空き家の分布を推定し,現状を把握することで空き家対策推進につなげること目的とする.

Recommended citation: 堀口大輝, 原田拓弥: 空き家推定による空き家分布の現状把握に関する研究構想, 計測自動制御学会 システム情報部門 第33回社会システム部会研究会 (2023)

シェアサイクルデータに基づく各自転車の利用状況推定の検討

Published:

現在国は環境保護,健康促進などの観点から自転車の活用を推進している.中でも自転車を持たずともユーザー登録のみで利用可能なシェアサイクルに注目が集まっている.しかし,シェアサイクルの現状として,利用したい場所に自転車がないことや返却したい場所に空きがないことが問題となっている.これらを解決するためには自転車の動きについて分析が必要である.そこで本研究では,ある時刻において1台1台の自転車がどのステーションに存在しているか,ステーション外で利用されているかの推定を試みる.利用するデータとして,OD(Origin-Destination)データは公開されていないため,データ取得時のステーションの利用状況が含まれるGBFS(General Bikeshare Feed Specification)を用いる.

Recommended citation: 本橋美和, 原田拓弥: シェアサイクルデータに基づく各自転車の利用状況推定の検討, 計測自動制御学会 システム情報部門 第33回社会システム部会研究会 (2023)

シミュレーションによるデマンドバスの採算性検討

Published:

近年の路線バス事業の撤退に伴い,デマンドバスの導入数が増加している.しかし,デマンドバスは採算性が取れずに赤字となる自治体が多い.このことから,デマンドバスで採算性を取ることが課題として挙げられる.そのため,本研究ではデマンドバスのシミュレーションをすることで,デマンドバスの採算性を検討する.デマンドバスでは,乗降候補地の有無,既定路線の有無,乗車人数の上限などにより運行形態が変わるため,運行形態を変化させながらシミュレーションを行う.その結果を用いて,運行形態の違いによる採算性を比較し検討することで,デマンドバスを導入する際の判断材料を提供することを目標とする.

Recommended citation: 遠藤優香, 原田拓弥: シミュレーションによるデマンドバスの採算性検討, 計測自動制御学会 システム情報部門 第33回社会システム部会研究会 (2023)

小学校の統廃合による児童の通学への影響分析に関する研究構想

Published:

文部科学省は公立小・中学校の学校規模や通学距離等に関する適正基準を設定しており,この適正基準を下 回る場合には,速やかに統廃合等の学校規模の適正化を検討する必要があるとしている.さらに,地域と一体と なって統廃合の適否を検討する必要があるため,各市町村が地域住民や保護者に対して, 通学距離の変化等の統廃 合による影響に関する具体的なデータや情報を提供する必要があるとしている.本研究では,小学校に通う児童 の通学状況に関して,道路距離を用いた現状分析を行う.さらに,統廃合による児童の通学距離、近隣学校の学 校規模の変化を明らかにし,統廃合の優先度を提示することにより,市町村が地域と一体となって統廃合の適否 を検討するための判断材料を提示する.

Recommended citation: 菊地皓太, 原田拓弥: 小学校の統廃合による児童の通学への影響分析に関する研究構想, 計測自動制御学会 システム・情報部門学術講演会2023 (2023)

年金受給者とその受給額の合成による合成人口データの拡充に関する研究構想

Published:

日本の公的年金制度は賦課方式を採用しており,現役世代が支払う保険料を年金給付の財源としている.そ のため,少子高齢化を主な要因として財源不足などの問題が発生し,その度に受給開始年齢の引き上げなどの制度 改正が行われてきた.また,総人口に占める年金受給者の割合は増加傾向であり,今後も年金制度に関する制度 改正とそのための社会シミュレーション等での分析が行われていくことが予想される.このような,社会シミュ レーションのモデル作成において,情報を設定する際に用いられるものとして合成人口データがあるが,現時点 では年金に関する属性は存在しない.そこで本研究では,合成人口データへの年金受給者とその受給額の割り当 てを行い,年金制度に関する社会シミュレーションを可能にする.

Recommended citation: 辻優樹, 原田拓弥: 年金受給者とその受給額の合成による合成人口データの拡充に関する研究構想, 計測自動制御学会 システム・情報部門学術講演会2023 (2023)

合成人口データへの国民年金受給権者とその受給額の割り当て

Published:

日本の公的年金制度は,現役世代が支払う保険料を年金給付の財源とする賦課方式を採用している.そのた め,少子高齢化などの要因から様々な問題が発生し,その度に制度維持・制度改善のための制度改正が行われてきた. また,総人口に占める年金受給者の割合は増加傾向であり,今後も年金制度に関する制度改正とそのための社会シ ミュレーション等での分析が行われていくことが予想される.社会シミュレーションのモデル作成において,情報を 設定する際に用いられるデータとして合成人口データがあるが,現時点では年金に関する属性は存在しない.そこで 本稿では,合成人口データへ国民年金の年金受給権者とその受給額の割り当てを行い,合成人口データを用いた国民 年金制度に関する分析を可能にする.

Recommended citation: 辻優樹, 原田拓弥: 合成人口データへの国民年金受給権者とその受給額の割り当て, 計測自動制御学会 システム・情報部門 社会システム部会 第34回社会システム部会研究会 (2024)

合成人口データへの国籍の割り当ての構想

Published:

現在,国内の在留外国人数は増加傾向を示しており,今後も増加することが見込まれている.この現状を踏まえて,在留外国人との共生社会を目指し,既存の制度の改善が必要になっている.その際、制度の効果を検証するために、シミュレーションを利用することができる。本研究では,合成人口データと呼ばれるシミュレーションに使用することができる仮想の個人データの属性に,国籍を新たに追加する.これにより,在留外国人に関するシミュレーションに合成人口データを利用することが可能になる.

Recommended citation: 伊藤俊宗, 原田拓弥: 合成人口データへの国籍の割り当ての構想, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第36回社会システム部会研究会 (2024)

合成人口データにおける深層学習を用いた住所情報の微細化に関する研究構想

Published:

近年,社会制度の分析などに用いられる手法として社会シミュレーションが注目を集めている.この社会シミュレーションを行う際には,実社会を模倣したモデル作成が必要とされる.また,このモデル作成に使用される情報源の1つとして合成人口データがある.合成人口データとは,複数の統計データを元に最適化を用いて作成された,仮想データである.しかし,町丁目より詳細な居住地情報に関しては,世帯が無作為に割り当てられており,現実に即したものとは言い難い.そこで,本研究では先行研究を参考に深層学習を用いて住所情報の精度向上を目指す.

Recommended citation: 辻優樹, 原田拓弥: 合成人口データにおける深層学習を用いた住所情報の微細化に関する研究構想, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第36回社会システム部会研究会 (2024)

過疎地域の交通利便性向上のためのライドシェア導入の検討

Published:

人口減少・高齢化が進む過疎地域において,経営悪化した交通事業者の撤退や路線バスの運行回数減少といった問題が起きており,地域住民の生活の足をどのように確保するかが問題になっている.その対策として,乗合タクシーやデマンドバスの運行が行われており,またタクシー不足解消を目的として,各地でライドシェアの導入が進められている.本研究では,地域住民が所有する自動車を活用したライドシェアに着目し,ライドシェアの導入効果の検証と過疎地域への導入にあたり改善すべき点の検討を行う.

Recommended citation: 森山理奈, 原田拓弥: 過疎地域の交通利便性向上のためのライドシェア導入の検討, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第36回社会システム部会研究会 (2024)

通所介護利用者の移動負荷均一のための送迎スケジュールの構想

Published:

高齢化が進む日本において,要介護認定者数と介護サービスの利用者数は年々増加している.介護サービスの需要増加は,通所介護の送迎体制に大きな影響を与える.通所系介護サービスにおいて,利用者に負荷がかからないように,片道30分以内の送迎が一般的とされている.しかし,一度に複数人送迎する場合,毎日決まった経路で送迎すると,利用者の総乗車時間に差が生じるため,利用者の間で移動による負荷が不均一になる.そこで本研究では,通所介護利用者の移動負荷の均一を目指した送迎スケジュールを作成する.

Recommended citation: 杉山理香, 原田拓弥: 通所介護利用者の移動負荷均一のための送迎スケジュールの構想, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第36回社会システム部会研究会 (2024)

季節と天候を反映した観光地混雑緩和策の社会シミュレーション構想

Published:

現在の日本では,経済的・社会的課題に直面しており,その解決策の一つとして観光業が注目されている.特に,訪日外国人の急増に伴い,観光地や大都市への旅行需要が高まっている.また,この訪日外国人の増加により,現地でのオーバーツーリズムが問題視され,住民に対する負担が増加している.本研究では,観光地の混雑を緩和するためのシミュレーションを行う.季節や天候を考慮し,マルチエージェントシミュレーション(MAS)を用いることで,観光客の動向や施設の混雑状況を分析する.これにより,観光客の数の変動をより現実的に分析することが可能だ.最終的に,この研究は観光客や住民にとって快適な移動環境を提供し,地域の持続可能な観光開発に寄与することを目的とする.

Recommended citation: 稲子晴人, 原田拓弥: 季節と天候を反映した観光地混雑緩和策の社会シミュレーション構想, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第36回社会システム部会研究会 (2024)

利用対象者の要望に適した介護施設選択を学習するシリアスゲームの開発構想

Published:

日本は現在,日常生活において生活に支障のないとされる年齢を指す健康寿命が年々伸長している傾向にある.これは,要介護状態の発生を防ぐ介護予防の取り組みが促進されたためであり,介護施設を効率的に運用するための立地政策が必要であるとされている.しかし,こうした介護施設の最適立地問題を述べた研究に関して,介護施設とその利用者との距離のみが考慮されていることから,利用者の意志や要望を度外視しなければならない問題がある.本研究では,利用者の要望の考慮とその評価をするシリアスゲームを開発する.これにより,高齢の両親を介護する親族や,高齢者を介護する可能性がある若年層に対し,介護施設選択への関心と理解を促す効果を期待する.

Recommended citation: 羽生諒一, 原田拓弥: 利用対象者の要望に適した介護施設選択を学習するシリアスゲームの開発構想, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第36回社会システム部会研究会 (2024)

合成人口データを活用した避難所配置の適性分析の検討

Published:

大規模な地震時には,建物被害等により多数の避難者が想定されている。しかし,地域によっては避難所の定員を超える被災者が発生する恐れがあり,多くの地域避難所不足が懸念されている。そこで本研究では,合成人口データや避難所の施設規模に関するデータを活用して,各地域の地域特性を考慮した避難所配置の適性を評価する.さらに、避難所として指定されていない施設を新規避難として追加した際の適性の比較と分析を行う.

Recommended citation: 北島里那, 原田拓弥: 合成人口データを活用した避難所配置の適性分析の検討, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第36回社会システム部会研究会 (2024)

合成人口データへのフリーランス属性の合成手法の開発構想

Published:

ここ数10年の間に日本の「格差社会」は浮き彫りになりつつある.これに伴い,現行の社会保障制度の見直し,新たな社会保障制度の構築が求められている.社会保障制度の検証手段として,合成人口データを用いた社会シ ミュレーションがある.しかし現在の合成人口データの所得属性には,考慮できていない所得が存在する.本研究で は,合成人口データへのフリーランス属性の合成手法を開発する.これにより,合成人口データを用いて社会保障制度を検証する上で重要となる所得属性をより実社会に即したものとし,日本の「格差社会」是正へ向けた新たな社会保障制度の構築へ貢献することを目的とする.

Recommended citation: 松本啓吾, 原田拓弥: 合成人口データへのフリーランス属性の合成手法の開発構想, 計測自動制御学会 システム・情報部門 第36回社会システム部会研究会 (2024)

teaching

経営システム工学の最先端/マーケティング技術

学部専門科目, 青山学院大学, 2019 - 2022

経営システム工学は,分析技術,モデル化技術,最適化技術の3分野よりなる。本講義では,最新の研究事例,学術論文をとりあげて,それそれの分野に関連する研究トピックや研究内容について講義する。

多変量解析Ⅱ/多変量統計解析Ⅱ及び演習

学部専門科目, 青山学院大学, 2019 - 2022

各分析手法の理論と基本的な考え方、計算方法を講義形式で紹介した後に、コンピュータを用いた演習により、各手法を用いた問題発見・問題解決の実践力を身に付ける。統計ソフトはRを使用する。講義で使用する教科書・資料は英語である。ただし、説明は日本語で行う。

問題解決実習/分析技術実験

学部専門科目, 青山学院大学, 2019 - 2022

本実験では、これまで経営システム工学の分析技術分野の専門科目で学んだ知識をもとにした実験・演習を行う。

分析技術入門

学部専門科目, 青山学院大学, 2019 - 2022

本講では、経営システム工学に係わる“分析技術”の基本を学ぶ。本講義は、座学/演習/実習等で構成する。

情報処理実習

学部専門科目, 青山学院大学, 2019 - 2020

理工学部の全学生に必須な基礎知識・技能として、多くのプログラミング言語の元であるC言語の基礎を学ぶ。授業はコンピュータ教室において実施され、受講者は実際に端末にコードを打ち込み実行させながら学習する。一回の授業は、解説講義とそれに続く実習の形で進める。

計算機実習Ⅱ

学部専門科目, 青山学院大学, 2019 - 2022

Java言語を用いた演習を通し,オブジェクト指向の基本概念と,GUIプログラミングの基礎を学習する.合わせて,情報技術を正しく利用するために必要となる情報倫理を涵養する.

経営システム工学輪講Ⅰ

学部専門科目, 青山学院大学, 2019 - 2022

データ分析やイノベーション・マネジメントに関する文献の輪読を行う。担当者が発表し、全員でディスカッションする。また、データ分析の演習も行う。

経営システム工学輪講Ⅱ

学部専門科目, 青山学院大学, 2019 - 2022

経営システム工学輪講Iを発展させたデータ分析やイノベーション・マネジメントに関する文献の輪読を行う。担当者が発表し、全員でディスカッションする。また、データ分析の演習も行う。

データ分析入門

学部専門科目, 青山学院大学, 2020 - 2022

データ分析の基礎知識を理解し、データに基づく意思決定を?援するために、データを活?する?法について学ぶ。そのために、コンピュータを実際に操作しながら、データの可視化やデータの集計を効率的に実施することができるデータ分析?法について講義する。また、統計学の内容についても取り扱うが、実践?に重点を置き、内容を絞って解説する。なお、本講義ではWindows PCおよびWindows版Excel(Office365で提供されている最新バージョン)を使用して解説を実施する。

化学基礎実験

学部専門科目, 青山学院大学, 2020 - 2022

この科目は、化学分野における基本的な法則や、実生活や科学技術に関連する化学的知見のいくつかを取り扱う。これらの法則や化学的知見は既に確立されたものであって、ここで新たに発見するという性質のものではない。しかし、得られた観察結果や実験データから、一定の条件のもとに見出される一般的な事実や普遍的な法則を導くということは、理工系の学問すべての根幹である。また、実験から結論を導くまでの一連の作業(文献調査、実験データの記録、データ処理、図表の作成、考察、報告書の作成、など)は、理工系の学問すべてに必須の技能である。

電子情報システム総論

学部専門科目, 芝浦工業大学, 2022 - 現在

コンピュータは社会のあらゆる場面に存在し、様々な製品やサービスの基盤となっている。このコンピュータを支える技術がハードウェア技術・ソフトウェア技術・メディアネットワーク技術であり、これが電子情報システム学科において専門として学び、修得すべき技術である。本講義では、これらの専門科目の概要とその関連による学び方を修得する。

Recent Trends on Information Systems

学部専門科目, 芝浦工業大学, 2022 - 現在

This class presents recent research topics in the field of information systems. The research field includes: software engineering, constraint programming, image processing, network engineering, and social networking.

社会システムデザイン論

学部教養科目, 芝浦工業大学, 2022 - 現在

社会システムデザインの代表的手法である,データサイエンス・シミュレーション・数理モデルに関して,複数の教員から具体例や個別の研究を交えて講義することで,社会システム科学の研究手法についての全体像を理解することを目的とする.なお,本講義は社会システム科学研究室・データ・シミュレーション研究室(市川研),経済システム分析研究室(小山研),社会的相互行為システム研究室(武藤研)の研究(室)紹介を兼ねている.データサイエンス,社会シミュレーション,数理モデルなど社会システムデザインに興味がある人はぜひ本講義を履修してほしい.

データサイエンス(応用)

学部専門科目, 芝浦工業大学, 2022 - 現在

本授業では、数理・データサイエンス・AI教育におけるデータサイエンスの基礎及びデータエンジニアリングの基礎を修得する。また、これらの基礎を実施する手法を習得する。

システム工学演習C

学部専門科目, 芝浦工業大学, 2022 - 現在

本演習では,システム工学A・Bにて身につけた「問題発見・解決の方法」と「定量的な意思決定法」の各プロセスにおいて,社会の実データを調査・分析・活用するための知識・技能を身につけるため,与えられたテーマ設定に基づいた実データ分析に基づく問題発見・解決のプロセスをグループワークで取り組み・反復体験する.

総合研究I

学部専門科目, 芝浦工業大学, 2022 - 現在

これまで講義や演習、実験などを通じて習得してきた知識に基き、ソフトウェア, メディア・ネットワーク、ハードウェア関連分野における研究課題を自ら創出し、研究を開始する。

総合研究II

学部専門科目, 芝浦工業大学, 2022 - 現在

これまで講義や演習、実験などを通じて習得してきた知識に基き、ソフトウェア, メディア・ネットワーク、ハードウェア関連分野における研究課題を自ら創出し、研究を遂行する。

AI基礎

学部専門科目, 芝浦工業大学, 2022 - 現在

この授業では、人工知能(AI)の歴史や現在、社会や研究のどんな分野で人工知能が利用されているか学ぶことが出来ます。また、人工知能を取り巻く倫理や法規についても学びます。

データサイエンスリテラシー

学部専門科目, 芝浦工業大学, 2022 - 現在

この授業では、データサイエンスの歴史や現在、社会や研究のどんな分野でデータサイエンスが利用されているか学ぶことが出来ます。また、データを取り扱う際に必要な倫理や法規についても学びます。

テクニカルセミナー

学部専門科目, 芝浦工業大学, 2022 - 現在

各教員の専門に関する文献購読や演習等により、4年生で実施する総合研究における基礎的な知識、技術、方法論等を学ぶ。授業は各教員の専門分野の文献や演習用の教材を使い、小人数(10名以内)でゼミナール形式により進めるので、総合研究に向け、実践的でより効果のある学習が実現する。4年次における総合研究のための研究室配属を考慮して、事前に十分、担当の教員の分野を調査、情報収集を行い、卒業研究対象として興味を持つ1分野を選び、学習する。

システム工学演習B

学部教養科目, 芝浦工業大学, 2023 - 現在

システム工学Bの講義に基づき,具体的な問題を題材に,数理計画法を用いて総合的問題解決を図る.この演習では,問題分析のための意志決定,スケジューリング,シミュレーション,評価,考察を行う.具体的には,AHP,スケジューリング,評価手法の基礎となる確率統計,待ち行列,モンテカルロシミュレーションをとりあげ,個別課題と総合課題に取り組む.これらの課題は,個人,またはグループで取り組み,総合課題については,役割分担,教え合いなどを行いながら組織的に取り組む.

統計学基礎

学部教養科目, 芝浦工業大学, 2023 - 現在

実験や観測、あるいはアンケートなどによって様々なデータを取得することができるが、このようなデータから情報を抽出し、背景に潜む構造を理解する手法のひとつが統計学である。このようなデータに対する解析手法はここ最近ますます重要視され、様々な方向に発展している。本授業で扱う統計学の内容はデータを扱う手法として古くから用いられているものであり、非常に基本的であるが、基本的であるがゆえにその理解は必要不可欠である。