異種計算機環境における再現性のあるシミュレーションモデルの提案

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論文情報

  • 著者:原田 拓弥,村田 忠彦
  • 会議名:計測自動制御学会 第9回社会システム部会研究会
  • 発表日:2015-08-28
  • 記述言語:日本語
  • 発表形態:ポスター発表

概要

本研究では,Agent-Based Simulation(以下ABS)の高速化をCPUによる並列化やGeneral-Purpose computing on GPUs(以下GPGPU)の環境で行う.GPGPU とは,画像処理を行うGPU を数値計算に利用する技術である.ABSにおいてエージェントは,エージェント同士の相互作用や環境からのフィードバックに基づいて,乱数により意思決定を行うことが多い.そのため,ABS を並列化する際には同期やメモリアクセス,実験の再現性の問題が発生する.また,並列化する際に複数の乱数生成器を用いる場合,複数の乱数生成器が重複した乱数列を生成することは好ましくない.本研究では,エージェントが環境からのフィードバックのみで意思決定を行うモデルを使用し,異なる計算機環境や並列数でも,再現性のあるシミュレーションを行うモデルを提案する.また,本研究では複数の乱数生成器を用い,各乱数生成器が生成する乱数列が重複しない初期化方法を示す.