リアルスケール社会シミュレーションのための仮想の個票への位置情報付加手法の精緻化
原田拓弥, 村田忠彦
立石科学技術振興財団 助成研究成果集, No.28, pp.1-5, 2019-10
Abstract
本研究は、リアルスケール社会シミュレーションで用いる合成人口(合成世帯)に対して、地図上の建築物へより現実的に位置情報を付与する手法を精緻化した。従来は、市区町村単位で合成した世帯構成データを町丁・大字(町丁目)に統計整合させた後、町丁目内の建築物へ一様に割り当てていたため、一軒家と共同住宅が混在する地域で「一軒家に多数世帯が入る」など不自然な配置が生じ得た。提案手法では、国勢調査の最小地域単位である基本単位区を導入し、(1) 町丁目への割当てに加えて (2) 町丁目内で世帯を基本単位区へSA法で再割当てし、(3) 基本単位区ごとに建築物へ割当てる三段階配置に拡張した。さらに、電子的に公開されない基本単位区境界を補うため、基盤地図情報の道路縁から街区ポリゴンを生成し、基本単位区重心点等を用いて基本単位区ポリゴンを推計し、建築物へ基本単位区属性を付与した。大阪府高槻市(約14.5万世帯、約33万人)での実験では、戸建中心街区で過大な世帯集中を抑制し、集合住宅街区へはより多く割当てるなど、建物種別の実態に近い配置が得られた。今後は、推計した基本単位区境界と合成データ配置の精度検証と改良が課題である。
BibTeX
@article{原田拓弥2019,
title = {リアルスケール社会シミュレーションのための仮想の個票への位置情報付加手法の精緻化},
author = {原田拓弥 and 村田忠彦},
journal = {立石科学技術振興財団 助成研究成果集},
number = {28},
pages = {1-5},
year = {2019},
month = {10},
publisher = {立石科学技術振興財団},
}